サランと俺 (changmin) ページ1
「サラン？
早くご飯食べちゃって？」
リビングのソファーに座って携帯をいじっているサランはいつもの如く俺の言葉を無視した
毎回毎回決まってこれだ…
「サラン！？」
サラン「何！？」
サランは携帯をテーブルに置くと俺を睨みつけた
「早くご飯を食べてって言ったのが聞こえなかったの！？」
サラン「聞こえてたけど？」
「それならどうして無視するんだよ！？」
サラン「あんたの事が嫌いだから」
あんた…か…
サラン「あんたが私のパパだなんてどうしても信じられない！」
それは俺だってそうだ
サランが俺の娘だなんて信じられない…
だけど俺はその言葉を必死で飲み込んだ
幾ら否定したってそれは無駄な事だ
だってサランは俺によく似ているのだから…
サラン「いつも高圧的だよね？
ママがあんたの事を愛していたなんて絶対に信じられないし信じたくもない」
この数年間ずっと大きな岩でも乗っているかのように重かった俺の心…
今それが鉛のように重くなり今にも心が押し潰されてしまいそうだ
サランは涙目で俺を睨みつけた後携帯をバッグに入れて立ち上がった
「早くご飯を食べて」
何とか冷静な口調でそう告げた俺を見る事なくサランは一歩踏み出した
サラン「あんたが作った朝食なんて要らない
もう学校行くから」
「せっかく作ったんだ
食べてから行けって！」
サラン「要らない！」
リビングを出て行ったサランを追った
「待てって！」
俺に手首を拘束されたサランは立ち止まりゆっくりと俺の方を振り返った
その目からは涙がこぼれ落ちていた
サラン「パパの家に帰りたい…」
サランが言う『パパ』とは勿論俺の事ではない
サランが1年前まで一緒に暮らしていた人の事だ
サランと一緒に暮らし始めて1年…
今もなお俺は『パパ』として受け入れてもらえずに居る
分かっている…
それは俺のせいだ
俺が未だにサランという存在を受け入れられず『パパ』になりきれずに居るからだ
それでもショックだった
俺は自分勝手な男だ
「それなら帰ればいい」
俺を見上げるサランの目は動揺した時の俺の目によく似ていた
だけどその中にAの面影が見え胸が苦しくなった
サラン「そんなに私の事が嫌い…？」
「違う…
自分の娘という存在を未だに受け入れられないだけだ」
涙を拭いたサランは微かに笑った
サラン「それって嫌いと同じ事じゃん」
俺たちはお互いの存在を受け入れられない親子…
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ゆみ(プロフ) - おひさしぶりです。以前もソルさんのお話を読ませて頂いたゆみです。やっぱり読むたびに涙が出てしまい…お話に感動してます。このお話だけでなく、ソルさんのかくお話は何度も読みたくなるほど引き込まれてしまいます（笑）また〜お邪魔させて頂きます。 (2019年12月6日 11時) (
レス) id: 0ab89a49dc (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - motomatoさん» 2人はお互いを守ろうと必死だった…素敵ですよね。きっと素敵な家庭を築いていってくれる子余でしょう。最後までおつきあいいただありがとうございました！ (2019年6月10日 13時) (レス) id: f783cd171d (このIDを非表示/違反報告)
motomato(プロフ) - 一方通行ではなくて、お互いがお互いを思って守る…って素敵ですね！ありがとうございました！ (2019年6月10日 8時) (レス) id: bba7275c40 (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - 沙羅さん» 沙羅さ〜ん、ありがとうございます(泣)もっと幸せな日々を書きたかったから潜り過ぎたことを反省した作品でした。一瞬PCが復活したのですね！コメントいただきとても嬉しかったです。ありがとうございます！ (2019年6月8日 18時) (レス) id: f783cd171d (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 潜って、潜って、潜って・・・見えたぁ〜海に潜ってザバァッと地上に出たような感じです。いやぁ〜見せられましたね。ソルさんお疲れ様でした。PS：一瞬だけ復活しているPCから大急ぎで読んで来ましたよ。 (2019年6月7日 23時) (レス) id: ec31f29c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソル
| 作成日時：2019年5月7日 1時
