#45 kei ページ47
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まぁ、周りが反対するのも無理はない気もするけど。それまで、どちらかというと遊び半分のような気持ちで続けていたピアノ。
それでも、一度地元を離れて自分を試してみたい、という気持ちがどうしても捨てられなくて、親からの条件を飲んで、この大学に来た。
どうせ最後は教える側に回るんだからと、とりあえずバイトはそれっぽいところを選んでみたりして。
だけど、入学してからのピアノ漬けの日々と、
やりたいことにまっすぐ向き合ってる光やAとの出会いがあって、
自分の中でピアノに対する気持ちがどんどん変化していくのを感じていた。
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『卒業したらこっちで就職してくれるよね?』
『4年だけだもんね。…私、全然待てるよ』
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ふと、上京の日に駅のホームでかけられたその言葉を思い出した。
反対していたのは、家族だけじゃなかった…
深い深いため息をついた、その時。
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ガチャン!
少し開いたドアの向こうで、金属的な何かが落ちる音。
反射的にそっちを見る。
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慧「あれ、…A?」
そこには、イタズラが見つかった子どもみたいな、
バツの悪い顔をしたAが立っていた。
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夜神月風火 - いつも楽しみに読んでます。ちゃみさんがだいすきなので、更新されるたびにうれしく思います!無理なさらず頑張ってください! (2019年8月15日 15時) (レス) id: d7aa5f874c (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - Twitterで2つ連載されると聞いてわくわくしながら待ってました!いつもちゃみさんの新作を見るとどんな伊野尾くんでも本当にきゅんきゅんするんです!2つ同時に連載されるのは大変かと思いますが、無理なさらないでくださいね!ずっと待ってます! (2019年4月5日 1時) (レス) id: 06987761d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみ | 作成日時:2019年3月22日 0時