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光「お、まだいたの」
A「ん、…なんだ光か」
学生が自由に使っていいアトリエにこもり、作業していた手を止めて顔を上げて、すぐに戻したら、
光「なんだとはなんだ、オイ」
A「いて」
ドアのところから歩いてきた光に、肘でこつん、と頭を小突かれる。
いたいじゃん、って見上げると、彫りの深い顔立ちがにかっ、て笑った。
.
光「何時までやってく？それ」
A「んー、どうしよっかな…そろそろ上がろかな」
光「もう課題出てんの？早いね〜油絵科」
A「違うよ、これはただの趣味」
光「あー、なるほど、へ〜」
そう言って私の手元に目線をぐっと近付ける。
今やってたのは、適当に廃材とか、広告紙とか色紙の切れ端とかを組み合わせて作る、ちぎり絵みたいなもの。
いつもの筆で描く感じとはまた違って、面白いなぁって手を動かしていた。
光「おもしろ〜、なんか春、って感じ？」
A「うーんなんだろ、テーマは特にないけど…確かに明るい感じだね」
光「うん」
光はこういう私を見ても、決して否定したり笑い飛ばしたりしないから、一緒にいてとても安心できる。
.
従兄弟の彼とは、物心ついた時から一緒にいた気がする。
家が近所で、よく行き来してたから、ほんときょうだいみたいな感じ。
特定の友達を作らず、よくぽつんと1人でいる私とは対照的に、
光の周りにはいつもたくさんの人と笑顔があって。
でも、そんな私を光はいつも気にかけて声をかけてくれたから、
同い年だけどお兄ちゃんみたいな感じ。
だから、光と同じ大学に行けるって決まった時、心底ほっとした自分がいたんだ。
…いつまでも光にお世話してもらってはいられないって分かってるんだけど、
まだ新生活にも慣れていないし心細いから…
なんて言い訳をして、相変わらず彼に甘えてしまっている。
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夜神月風火 - いつも楽しみに読んでます。ちゃみさんがだいすきなので、更新されるたびにうれしく思います！無理なさらず頑張ってください！ (2019年8月15日 15時) (
レス) id: d7aa5f874c (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - Twitterで２つ連載されると聞いてわくわくしながら待ってました！いつもちゃみさんの新作を見るとどんな伊野尾くんでも本当にきゅんきゅんするんです！２つ同時に連載されるのは大変かと思いますが、無理なさらないでくださいね！ずっと待ってます！ (2019年4月5日 1時) (レス) id: 06987761d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2019年3月22日 0時
