階級争奪�� ページ25
「A〜！今日は休んで喉が治ったら練習に来てね！」
天使みたいなリブヒョンの顔が逆さに見えた。ニコニコして手を振りながら非情にも練習室のドアを閉められた。
◇◇◇
長い廊下を、ジュンソヒョンは何も言わずにズンズン歩いていく。僕が「あの」とか「ヒョン」と声をかけても何も反応はない。ジュンソヒョンの長い足のお陰であっという間に部屋に着くと、ごろん、とベッドに放り投げられた。
「うわ、なんで投げるんですか！」
ごろん、と半回転して勢いよく起き上がると着いたのは自分の部屋ではなかった。ふわ、と香る香水はジュンソヒョンの匂い。
「サンウォンは多分今夜は帰ってこないし、僕も夜中まで練習だからここで寝て」
ふー、と息を吐き出しながら彼は首を左右に回す。状況を飲み込めないでいると、ふいに肩を押されてベッドに倒れ込んだ。掛け布団を顎までかけられる。
「夜も眠れてないって？成長痛は成長期にはよくあることだし、僕もあったから分かるよ。でも休むしかない。今、Aにできることはよく食べてよく寝ることだと思うよ」
ぽんぽん、と布団を叩かれる。彼の長い前髪がはらりと落ちる。優しい顔を見るとまた涙が溢れて来た。
「僕は休んじゃダメなんです…練習しなきゃ。風邪だってそのうち良くなりますから」
「うん」
「今休んで、明日には足を怪我して踊れなくなったら？…全部後悔することになるかも」
「うん」
泣きながらありったけの不安を言葉にする。とめどなく涙が溢れて、布団を濡らした。よくわからない僕の言葉をジュンソヒョンはベッドの端に座りながら相槌を打つ。
「練習しなきゃ上手くなれない、歌が下手だったらファンのみんなもがっかりする。脱落した子たちの分まで頑張って生き残って良い姿を見せないといけないのに…」
ぐす、と鼻を鳴らす。ジュンソヒョンは布団をトントンと叩きながら心地いいリズムを刻んでいる。段々と叩くリズムが緩んできて、僕の呼吸に合わせて布団を叩いてくれた。体が温かくなって段々と瞼が重くなってくる。
「頑張ってるのは良く知ってる。大丈夫、今回もAは生き残るしランクも守れる」
言い聞かせるように、祈るように彼は呟く。完全に瞼が落ちた頃、パチンと電気が落とされた。
「おやすみ」
ジュンソヒョンが部屋を出た時には、僕は完全に眠りに落ちていた。
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cham-chi(プロフ) - moneneさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜！！更新が止まってすみません💦また更新しましたら読んでいただけると嬉しいです！ (10月6日 19時) (
レス) id: f6ee5427d2 (このIDを非表示/違反報告)
monene(プロフ) - コメント失礼致します。なぜ星が赤になっていないのか..!?!?驚きすぎます。ボイプラ2の作品の中で1番好きです....😍お体に気をつけて、更新していただけたらとても幸せです..! (10月6日 17時) (レス) @page22 id: 92656a7f5b (このIDを非表示/違反報告)
cham-chi(プロフ) - Sさん» コメントありがとうございます！😭読みにくい文章をそう言っていただけて本当に嬉しいです！頑張って書きますのでよろしくお願いします…！！ (10月1日 8時) (レス) id: f6ee5427d2 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - コメント失礼します。Cham-chiさんの書かれる文章がめちゃくちゃ好みでいつも更新楽しみにさせてもらっています…！！いつも素敵なお話をありがとうございます〜！今後の更新も本当に楽しみです、お身体には気をつけて更新していただけたら幸いです🥹💘 (9月30日 18時) (レス) id: 348a8f1611 (このIDを非表示/違反報告)
cham-chi(プロフ) - アップルパイさん» まさか昔の作品を読んでくださる方がいるとは思いませんでした…！すごく嬉しいです〜！！ありがとうございます！！泣 (9月29日 8時) (レス) id: f6ee5427d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cham-chi | 作成日時：2025年9月26日 13時
