好きにしいや 【JK】

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「後で呼ぶから。ちょっと向こう行ってて。」



ぐーちゃんがそう言うと、私を見てにっこりとして「はーい。」と戻って行ったあの時の可愛い子。


………はぁ。痛い。
胃がキリキリする。



「ごめん。やっぱり帰る。」



王子には大丈夫って言ったけど大丈夫じゃなかった。

……王子はこれが言いたかったんかな。どっかで強がってんのを見透かされてたんかもしれんわ…。



「A待って…！」



立ち上がって出ていく私をぐーちゃんが追いかけてくる。


ごめんなぐーちゃん。ぐーちゃんは何にも悪くないのに…。私が勝手に…、



奥にいたジミンさんが慌てて出て来て、入口の辺りにいた王子とは目があってびっくりした顔をされたけど、その後すぐに優しく微笑んで「素直になれば大丈夫だよ。」と囁いてファイティン！とポーズして見送られ、２人にペコリと頭を下げて店を出た。









「A…ごめん…、そんなイヤやと思わへんくて…、」



家に向かって歩きだした私に追い付いて並んで歩きだしたぐーちゃんは、俯いて今にも泣き出しそうな声色。



「もう来て欲しいとか言わへんから…、ごめん。ごめんな…。」



…あー、こんな風にぐーちゃんを悲しませたいのと違うのに…。ホンマは私だってぐーちゃんの世界にいたいのに。



王子の言葉がふと甦る。



素直に…か。



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