あたためますか？ 【YG】

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さっきまで俺から逃げ回ってたあいつは、時間がきて彼氏のジョングクが迎えに来るとその背中に隠れ「ぐーちゃん、今日オッパに女の人が会いに来はんねんで！」と要らんことを吹き込んで、ジョングクがキラキラした目でこっちを見てくるから、少しイラついて一睨みするとふたりで「ひぇっ…」と肩をびくつかせてさっさと帰っていった。






やっと静かになり、あいつが言った言葉に思い当たる姿を浮かべながら、少しそわそわとするのは多分この間の事があって心配だからだろう。多分。







ちょうど時計の針が重なる頃、思い浮かべていた彼女が現れ店に入ってすぐ、レジカウンターの中にいる俺のもとへ一直線にやって来た。




「こんばんは。」


「…こ、こんばんは。」




勢いよくやって来たものの、もじもじとなかなか話し出さないから声をかけると、やっと聞こえた声。



「…どうした？」


「…あ、あの…、あの…、」


「ふっ、落ち着けって(笑)ちゃんと聞いてるから。」



俺の言葉に大きく一度深呼吸して、少し落ち着いたのかゆっくりと話し出す。



「…この前はありがとうございました。危ない目に合わないように気遣ってもらっただけじゃなく、お弁当までいただいて…。」



「あぁ、弁当は俺が勝手に食わせただけだから気にすんな。」



「…いえ、そんな…。………あの、それで私お礼がしたくて、これ昨日買ったんですけど…甘いものお嫌いですか…？」



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