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A「次、いくぞ」
うぉぉ……っ、クソいてぇ……
でもこんなので挫けてちゃいけねぇしな
前田「いけません九条様!重傷での進軍は折れる危険性が……っ!」
平野「すぐに撤退しましょう!」
A「だめだ」
うわ、やばい
ちょっと焦点定まってないかも
おかっぱちゃん……前田と平野?がぼやけて見える
だけどまぁ、な
まだ先があるなら行かなきゃなんねぇだろ
それに
A「俺の状態がなんだと言うんだ……っ。途中で退くことこそ失態だ、ろう」
戦略的撤退とか響きは格好いいけど、要するに尻尾巻いて逃げるってことだろ?
俺様そんなことしたくねぇ
あぁぁ、背中から液体がぽたぽたぽたぽた……
踏ん張れ俺……ここで転んだら一生笑い者だぞ……で、でもせめて壁に手つく位は許してくれや……
後ろからの制止の声を無視して自分でも思うほどにふらふらな足取りで歩き出す
あー、つら
薬研「っ、九条!撤退だ!」
A「拒否する」
薬研「九条!『無理はしない』『同行する短刀の指示に従う』これがここに来る条件だったはずだ!これ以上の進軍は認めない!」
あーー
なんかそんなの言ってた気がする……
うわぁまじか
でも約束は約束だしな……
A「………………わかった」
苦渋の決断
俺は仕方なく薬研に従うことにした
約束破るのはな、道徳的にだめだからな、うん
俺の返答にホッとした顔のチビたちは、俺の袖をつまんできた
何すんだ、と口を開こうとした瞬間に地面が光りだす
驚いて一歩引こうとした俺を引き留めるチビの手
成る程このために捕まえられてたのかと気付いたと同時に俺を襲う突然の浮遊感
そして気がついたら本丸?とか言うところに戻ってきていた
なんでだよ(混乱)
ずっと真っ暗な所に居たから突然の日の光が眩しすぎる
扇「どうした!?緊急帰還なんて何があった!?」
そもそもなんで昼と夜行き来してんだよ、と考えていると、中から猛ダッシュで扇が走ってくる
ボロボロになってる俺を見て状況を察したらしい扇はどんどん速度を落とし、俺の少し前で立ち止まった
やっべ……真剣な顔すぎて怒ってるようにしか見えねえよ……
ていうか怒ってるよな、自分で行きたいって言った癖に怪我して途中で帰ってくるとか最悪かよ
流石に俺が100%悪いのにチビたちも怒られるのはかわいそうだ
…………仕方ない、覚悟を決めよう
俺は呆けている扇に向かって自分の刀を放り投げた
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凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (9月26日 19時) (レス) @page40 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - 中二病の主人公!新しくて大好きです!続きとても楽しみに待っております! (7月18日 19時) (レス) @page40 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーぬぬーぬぬー - 続きをお恵みください… (2022年11月23日 0時) (レス) @page40 id: 8435a17515 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年9月24日 19時) (レス) @page40 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
YM - このお話大好きです!作者様の負担にならない程度に更新してくださると嬉しいです (2021年12月27日 15時) (レス) id: 0c982d92bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんご | 作成日時:2018年5月13日 18時