愛してんだ。2 (ページ11)

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｢ガヤ行ってよ、
俺こおゆうの向いてないんだよ｣

って目の前にコトンって珈琲置くと
明らかに嫌そうなガヤ。

｢わたに行かすか？｣

ってすっげー悪い顔してる。

｢……横尾さんがも嫌がるだろな
子供産まれる前だし
まだ小さいしなあー……やっぱ
ガヤじゃない？｣

｢玉も一皮剥ける時だって、玉だろ
成績1番いいんだし｣

もう擦り付けあいで
なかなか決まらないし
課長には俺って言われたんだけど
外回り優先って言われたし……

｢じゃ、外回り入らなかったら
俺行くわ、入ったらガヤ行って｣

｢ん、わかった｣

よし、外回り絶対入れよ。

そんな時に入ってきたのは北山さん。
本部にいること自体珍しいのに

｢おはようございます！！｣

｢おはようございます。｣

｢おはよ、5日お前らどうする？｣

｢俺も玉も行きますよ！｣

って言うガヤの一言で
チラッとこっちを見る北山さん。

｢……そっか、人数入れとくから
絶対来いよ！｣

て言いながら給湯室にある椅子に
腰掛けた。

｢北山さんなんで今日は本部に？｣

本当だよ、なんでここに？

｢掲示板貼りに来たついで。
みんな頑張ってんのかなって。｣

やや嫌味に聞こえるわ。
って思ってる時点でまだ気にしてんだろな。

｢今みんな昼出てますもんね～｣

一言も話さない俺に気つかってか
ガヤがめっちゃ喋ってる。

｢そおなんだよ～
どうだ？新入社員、お前らのところは
宮田だっけ？頼りなさそうなやつ｣

｢あいつ案外使えますよ
仕事に対してめっちゃ熱心って言うか
外回り行ってもずっとメモとってます｣

｢そか、やっぱ会長の見る目はすげえな｣

本当だよ、会長すげえよ。
あんなどうしようも、
なさそうなやつ採用して
絶対成績伸びるような仕事の覚え方してんだもん

｢じゃ……俺行くかな。
あっ、玉森。お前新人研修行くんだろ？｣

｢あっ、いや、その｣

｢ん？｣

｢外回り優先でいいって
言われたんで、まだ決まってなくて
ガヤか俺が行きます｣

｢あ、そうなの？じゃこれ｣

って資料のようなもの渡して
出ていった。