怪盗ラストVS我々だ!Ⅵ【d!】 (ページ15)

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Ⅳ-65個目　皆の活躍２ページ15

また、足引っ張っちゃったな。

起き上がりながら思う。

ほんと、私って…

「…ていっ」

「いたっ」

ルディ君にデコピンされた。

「え、なんで…」

デコピンされた意味がわからないので聞いてみると、ルディ君は少し怒った顔で答えた。

「なんで、じゃないよ。ハルちゃんはどうして暗い考えをするの？Aちゃんはそんなこと思ってないし、僕だってそう思ってない。
ハルちゃんは、ハルちゃんにしかできない役割があるんだよ？足を引っ張った、なんて思わないで。自分が弱い、なんて考えないで。
ハルちゃんが弱いんなら、どうしてAちゃんはハルちゃんに武器を持たせたの？どうしてここに来させたの？
…そんなの、Aちゃんがハルちゃんを頼りにしているっていう何よりの証拠じゃないか」

「…!!」

A…。本当に、私を頼っているの？

「…ハル!!」

Aに、名前を呼ばれた。

レアルカと交戦中のAに。

「すまん、遅くなった!!こいつ倒すから許せ!!」

いつも真っ直ぐな、Aの声。

許せ？そんなの…そんなの…!!

「＿＿…許すに決まってるでしょ!!A、絶対絶対勝ってね!!私も頑張るからッ!!」

するとAは交戦中なのにも関わらずこっちを見た。

「＿＿あぁ。頼りにしてるぜ、ハル」

「…!!」

Aは、私を頼ってくれてる。

なら、その期待に応えてあげないといけない。

エストックを握り締める。

…少々後れを取ったけど、その分動いてやる。

「覚悟しなさい、ゾンビ共!!」

【*鬱side*】

「…Aちゃんに近付くなや」

スコープで見えたゾンビを狙い撃つ。

お前らはこっちに集中しとったらええんやで。

Aちゃんは今、頑張っとるんやから。

「大先生、危ないでッ!!」

と、後ろから声が聞こえた。

「んぇ？」

振り向いたらゾンビを倒しているシッマ。

「おぉ、シッマやん。どしたん？」

「どしたん？やないわ!!お前、遠距離やから自分の近くに居るゾンビ倒せないやろ」

あ、もしかして今狙われてた？

…なら、シッマに感謝せな。

「ありがとうシッマ。おかげで助かったわ」

「…はぁ～…ええわ、俺がお前を援護したる。安心してゾンビを倒せ!!」

「マジで？そら嬉しいわぁ～。じゃ、後ろは任せたで」

「おう!!」

さぁ、俺より醜いゾンビ達。

Aちゃんに借りを返すために死んでくれや。