ちょっとだけ！ ページ24
困ったな、どうしよう。
「分かりました。困らせるのは好きじゃないからもう言いません。何となく分かっちゃったし。」
ちらりと櫻井くんの方に目配せする三浦さん。
「そ、そんな。」
「え？なに、全く話が読めないんだけど。どゆこと。」
「うふふ、内緒。」
「なにそれー！」
「私、応援してますから。あっ、口は固いですこれでも！恋愛アンテナもっと立てたら前進するかもしれませんよ？」
「立てる立てないって言うか、アンテナ立っても、言動が伴わないって言うか………うぅん、その……恋愛向いてないの。」
「向いてない？」
「私、えっと、後輩にこんな事言うのも恥ずかしくはあるんだけど、極度の天邪鬼体質で…」
「え、そうなんですか？」
「他のことは結構言える…いや、言えないわ、まぁ、何、恋愛事に関してはほんとにほんとに駄目なの。素直になれないし、すぐ強がったりするし、駆け引きとか、考えるだけで恥ずかしくてやめちゃうし、自分に自信、とか、ない…と言うか………あはは、ごめん、後輩に何言ってんだろ、迷惑だね、ちょっと話しすぎたかも。……お酒美味しいね。」
「Aさん！」
「は、はい？」
「Aさん可愛いです！素敵です！尊敬してます！仕事出来ることとか他の人が理不尽な目にあったらちゃんと言ってあげるとことか！自分に自信がないとか…そんなことないので！魅力的ですから！」
「あの、私、何となくわかります！自分のこと伝えるのが苦手なんですよね、気持ちとか、そういうの！」
「あ、えと……」
「相手が誰かは私には分からないけど、今の聞くに片想いですか？大丈夫ですAさんで落ちない人なんて居ませんから！上手くいきます！付き合い始めたら教えてください！ランチまた行きましょう！お祝いに奢ります！」
「い、いや、後輩に奢ってもらうのは流石に…」
大丈夫です！大丈夫ですから！としきりに叫ぶ木村さんと三浦さん。ちょっと上の先輩がしょんぼりしてるからって、励ましてくれようとしてるその健気さが可愛くて、ちょっと泣きそうになった。
心の中の自信の無い自分にあなたたちが欲しいなんて思ったのは内緒。本当に優しい人たち。ちょっと救われた気がする。
その言葉に、ちょっとだけ、ちょっとだけ、今日は、甘えてみようかな。お酒が少しでも入れば、ちょっとだけなら、自分の気持ちに素直になれるかもしれないし。ちょっとだけ、なら。せっかく後輩が言ってくれたことなんだから。ちょっとだけ、
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あま - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!! これからも応援してます!!! 頑張ってください!!!!! 待ってます!!!!! (2020年3月18日 1時) (
レス) id: 5287825b4c (このIDを非表示/違反報告)
さおりんご(プロフ) - とても面白く、いつも胸キュンしながら読ませていただいています。陰ながら応援させて頂いてますので更新頑張ってください！ (2020年3月17日 3時) (レス) id: 27caed879b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤乃 | 作成日時：2020年2月1日 0時
