任務！ ページ16
「そんなことしたら、松本くん彼女に怒られちゃうよ？最悪別れ話だよ。」
「そりゃ優先順位は有るけど。本気で惚れた女以外だったら、何かあれば飛んでいってやるよ。」
「本気じゃなかったとしても女の子が可哀想だ…」
「でも、出会ったばかりとは言え、良い奴だって確信できる友達の約束事はできるだけ守りたいじゃん？さぶろーとはたぶん、長い付き合いになるんじゃねーかなーって思ってるしね。」
「流石。男前過ぎておれが惚れそう。」
「左薬指の予約が完了するまでだから。そっから先はそのお相手さんの役目だよ。早くその任務から解放するために翔さんモノにしてよね。」
「ばっ！ちょっ！」
「あーあ、Aちゃん顔真っ赤。」
くすくすと松本くんとさぶろーくんから笑い声が聞こえる。大袈裟に反応しすぎてしまった、恥ずかしくてたまらない。顔を覆ってるけど、たぶんこれ耳まで赤いわ。ひー。
「ねー！早くー！会社の人からラインきた！」
櫻井くんがスマホを掲げながらこちらに向かって叫ぶ。ちょっと話し込みすぎてしまったみたい。傾きかけていたと思った日は、もう沈もうとしていた。はいはーいって松本くんが2人の元に駆け寄っていく。
「さぶろーさーん！またねー！今度またちょっかいかけにいくからー！」
二宮くんがすっごいいい笑顔でそう言う。可哀想さぶろーくん。完全にターゲットにされてしまっている。
「…よかった、ちゃんと会ってみて。」
「え？」
「いい人たちだね。同僚さん。安心した。」
「うん、私には勿体ないくらいの人達だよ。」
「…目は口ほどに物を言うってあるけど、ホントなんだねえ、諺とかジンクスってやっぱり嘘っぱちじゃないんだってこの短期間で大分理解しちゃった。」
「目は口ほどに物を言う…？なんで？」
「…好きなんだね、翔ちゃん。」
「さぶろーくんいつの間に翔ちゃん呼びに…」
「ふふ、誤魔化そうとしてるけど、また顔真っ赤。会社で特技で通ってるって言ってたポーカーフェイスはどうしたの。」
「さぶろーくんの前だから、抑えなくても、…いいかなって。櫻井くんに聞かれてるわけじゃないし…」
「………ね、Aちゃん。」
「ん？」
「もう1回、もう、1回だけ、ちょっとだけ、いとこやめていい？」
「え、なんで…？」
ごめんね、すぐ約束破っちゃうね、おれ。って寂しそうに笑って、私の腰をぐっと抱き寄せるさぶろーくん。目を瞬く間に、私はさぶろーくんの腕の中へと引き寄せられた。
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あま - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!! これからも応援してます!!! 頑張ってください!!!!! 待ってます!!!!! (2020年3月18日 1時) (
レス) id: 5287825b4c (このIDを非表示/違反報告)
さおりんご(プロフ) - とても面白く、いつも胸キュンしながら読ませていただいています。陰ながら応援させて頂いてますので更新頑張ってください！ (2020年3月17日 3時) (レス) id: 27caed879b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤乃 | 作成日時：2020年2月1日 0時
