仕事じゃない ページ24
玉森「Aちゃん、おはよ。
よく眠れた？」
A「眠れたわけないでしょ。
もうね、クマ隠すの超大変だった。」
玉森「クマだけでよかったじゃん。
もうあれから泣きはらして目が開かないとかなってるかなって思ってた(笑)」
上の方からくすって笑う声が降ってきた。
"玉森くんのこと考えてたから泣く暇なかったよ"
・・・言いそうになったけど。
A「宮田さんと太輔くんのとこ行かなきゃ、」
マネージャーの仕事。
メンバーみんなに声かけなきゃ。
玉森「だいじょぶ。
二人とも俺が声かけといた。行こ。」
A「すご！ありがとう。
それはそうと、やっぱり春先取りすぎるそのスプリングコートも風邪ひいた原因なんじゃない？」
玉森「そうかもね。
だから今日は中厚着してきた(笑)」
他愛もない話しながらエレベーター乗り継いで、別棟に向かう長い廊下二人で歩いてく。
昨日言ってくれたこと・・・
夢だったのかな？
A「スタッフさんもみなさんももう向かったのかなあ？
誰にも会わないね。」
廊下の窓の外見ると、昨日積もった雪が風で舞い上がってた。
玉森「Aちゃん、 あのさ。」
テラスに向かうゴンドラ乗り場の手前で立ち止まる玉森くん。
A「どうかした？早く行こ。
みんな待ってるかも、」
玉森「だいじょぶ。仕事じゃないから誰も来ないよ。」
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作者名：たまさくら
| 作成日時：2019年9月1日 17時
