不良少女は道化師 (ページ47)

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第３７幕　国木田さんの好みページ47

(貴「国木田さんはどうなんですか？佐々城さんのようなタイプ。」

玲は話題を替えるために口を開いた。

(国「事件の被害者にして証人......其れだけだ。」

(貴「ですよね。」

(太「そうだ。敦君、読む？『理想』の女性像。」

太宰がそう云って出したのは国木田が持っていた筈の手帳だった。

(国「え"！貴様、何時の間に掏ったァｯ！」

慌てる国木田を余所に手帳を捲る敦。

(敦「読むって、書いて在るんですか？」

(太「国木田君の手帳にはあらゆる予定、計画理想の類いが記入されているのだ！ほら、此処とか。」

(敦「ウワッ！こ、此れは幾ら何でも。」

どんな女性像何だよと心の中で突っ込んでしまった玲。

(国「何か問題でも？」

(敦「いいえ、非常に共感できる理想の女性像だとは思いますが」

(太「女性には見せない方が良いだろうねえ。」

(国「俺の話は良い、今は誘拐の話だ。何か気付いた事はｯ！」

(太「在るよ。」

(国「ｯ！？」

(太「此の新聞の写真、国木田君が中々男前に写ってる。」

(国「それは俺に殴られたいという意志表示か？」

額に青筋が浮かんでいる。

(太「もう暫くは此れだなあ。折角、使命を飾ったんだから、もうちょっと色気のある眼鏡にしておけばねえ。こんな地味な眼鏡。」

(国「おいｯ！」

(太「生来、華のある私のような者にしか、似合わないよう？どうかね、敦。」

(敦「結構良いかも。」

(貴「詐欺師に見えますよ太宰さん。」

(国「俺も黒月に同感だ。」

(貴「国木田さんは、眼鏡掛けなくてもイケメンですし。」

(国「んん？待てよ？」

(太「ん？どうしたの？あっ。」

(国「行くぞ。３人共。犯人が判った。」

(貴「太宰さんが国木田さんに眼鏡を取られた時の顔、可愛かったですよ。」

(太「えぇ？玲ちゃんの方が昨日のあの時、可愛かったよ？」

(貴「殴りましょうか？」

(太「ヤメテ」

第３７幕fin