第36幕 遅刻 ページ46
〜翌日の探偵社〜
(敦「『ヨコハマ連続失踪事件』の被害者、民間の探偵社が独断で踏み込んだため死亡......か。」
(国「此れが敵の狙いだったのか。」
(敦「探偵社を落とし入れるのが目的だったって事ですか?」
(国「太宰の云うように俺の出番ではなかったのかもな。」
(敦「国木田さん。」
時計の針が鳴り響く。
(国「そう云えば、黒月はどうした。」
(敦「あれ?そう云えばまだ、来てませんね?」
❲ガチャ❳
扉の開く音に敦と国木田の視線は扉にいく。
(貴「国木田さん、すみません。寝坊しました。」
(国「構わん。其れにしても、黒月が寝坊して遅刻するなど珍しいな。」
(貴「目覚まし時計の時間の設定が出来てなかったみたいで(苦笑い)」
(国「そうか。今度からは気を付けろよ。」
(貴「はい。御早う御座います。敦さん。」
(敦「御早う、玲ちゃん。」
敦と玲が挨拶をしていると国木田が振り返った。
(国「佐々城女史は?」
(貴「医務室では?」
(国「行くか。」
(貴/敦『はい。』
〜医務室〜
医務室からは楽しそうな話し声が聞こえた。
(太「いやあ、善かった善かった。」
(信子「うふふふふ」
扉を開けて中に這入れば
(信子「先日は本当に有難う御座いました。あの時助けて頂けなければ私の命は御座いませんでした。」
(国「いえ。」
(信子「そればかりか、昨晩は御邸宅にお泊め頂きまして。」
(国「えッ」
(敦「何処に泊まったんですか?」
(太「家。」
ゴンッ
(太「いで。」
太宰の頭に当たったのは
(貴「本の威力どうですか?」
玲が投げた本だった。
(貴「太宰さんの家に泊める訳にはいかなかったので俺の部屋に泊めましたよ。」
(敦「ホッ」
(信子「黒月様、その大変御世話になりました。」
(貴「寝れました?」
(信子「はい。」
(貴「それは善かったです。」
〜オフィス〜
カタカタとパソコンのキーを叩く音が社内に響く。
(太「矢っ張り、佐々城さんは犯人の顔は全く見てないようだ。日頃から貧血でよく倒れるらしいんだけど。事件の日に気を失ったのも其れが原因だね。その後、どうやって誘拐されたのか。」
(国「御前は嗚呼ゆう女性が好みか?」
(太「私は女性は皆好きだよ?でも、佐々城さんは頼んだら一緒に心中してくれそうで良いなあ。玲ちゃんもしてくれそう。」
(貴「俺はしませんよ。」
(太「そりゃ、残念。」
諦めの早い事だ。
第36幕fin
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HanaHana125(プロフ) - やべっ!お母様と同じ名前になっちゃった、私の名前はなだから (4月18日 20時) (レス) @page2 id: 5152f22d97 (このIDを非表示/違反報告)
包帯少女(プロフ) - 桜紅葉さん» 有難う御座います!続編もコメントを是非! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 7a88606d9f (このIDを非表示/違反報告)
桜紅葉 - 太宰さんがいいです! (2018年1月27日 20時) (レス) id: 54de0e772b (このIDを非表示/違反報告)
包帯少女(プロフ) - マイさん» マイさん、投票有難う御座います! (2017年9月30日 11時) (レス) id: 7a88606d9f (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - 投票は敦くんにお願いします! (2017年9月30日 9時) (レス) id: 84bd0e8698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒幕 | 作成日時:2017年6月16日 6時