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一ノ瀬君が出ていったあと、私は教室で一人になった。

パァンと頬を自分で叩く。

バッグを手にとってダッシュで教室から出て、階段を降りる。

一ノ瀬君に伝えなきゃ。

いつも走ることをしないからかどんどん息が肺から無くなっていく。

でも。

今日伝えなかったら、明日笑っていられないと思うから。

後悔してしまうと思うから。

「一ノ瀬君!!」

喉から声を絞り出して、叫ぶように声を出す。

肩で息をする。

「どうしたの?告白は?」

一ノ瀬君は驚いた顔で此方を見ている。

「今からしてくる」

『はぁ、はぁ、』と息を整えながら、一ノ瀬君と話す。

「そっか……急いで行ってきなよ」

「大丈夫、」

言え、言ってしまえ。

「もうその人目の前にいるから」

「えっ」

「一ノ瀬君、」

「ずっと、好きでした」

しんっと静まり返る下駄箱。

この世の中に私と一ノ瀬君しかいないみたいなそんな気分だ。

「じゃあ、それだけだから!またね、」

私は高速で靴を履き替えて、この場から立ち去ろうとする。

「……ばか」

一ノ瀬君はそう呟いて、私の手を掴んだ。

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設定タグ:歌い手 , そらる , バレンタイン   
作品ジャンル:恋愛
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星花アリス(プロフ) - 高瀬そのさん» コメントありがとうございます!高瀬そのさんをきゅうきゅんさせられて良かったです(*´ω`)これからも面白い小説が書けるよう頑張りますね(っ`・ω・´)っ (2018年2月18日 12時) (レス) id: bdc813ca79 (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - 1話1話のお話がきちんと纏まっていてとてもきゅんきゅんするお話でした!面白かったです(*¨*)! (2018年2月18日 0時) (レス) id: 65bf0fa5b4 (このIDを非表示/違反報告)
星花アリス(プロフ) - 菌(・∞・*)さん» コメントありがとうございます!他の作品も読んでいただけているなんて、嬉しい限りです(*´ー`*)しっかりまとまったお話が書けるよう、これからも頑張っていきます!長文嬉しかったです!がんばりますo(`・ω・´)○ (2018年2月15日 11時) (レス) id: bdc813ca79 (このIDを非表示/違反報告)
星花アリス(プロフ) - 笹乃葉さん» コメントありがとうございます!笹乃葉さんがグハッってなったなら、書いたかいがありますねw最高だなんて……此方こそ読んでいただいてありがとうございましたm(_ _)m (2018年2月15日 11時) (レス) id: bdc813ca79 (このIDを非表示/違反報告)
星花アリス(プロフ) - はるさん» お久しぶりです!コメントありがとうございます!面白いって言っていただけて嬉しいです!はるさんの作品読んでみたい、切実に(*・ω・)これからもがんばりますo(・ω・´o)(o`・ω・)o (2018年2月15日 11時) (レス) id: bdc813ca79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星花アリス | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月14日 18時

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