降谷姉の囚われの日々【降谷零】

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あれからただ毎日をぬるぬると過ごしていた。


水を飲み、固形物を腹に入れ、外を眺めて、

ベッドの上でジンのことを想う。



「…ぁ……ぐっ」



たまに頭が痛くなる。
でもあの人のことを想うとこんな痛みすぐ和らぐ。

ジンは私の薬だ。私の痛みを、その場にいないのに和らげてくれる。




「すき…ぃ」



最近はジンの服を取るようになった。

無言でコートを奪い、それを抱き枕にして眠る。


ジンが私の胸にいると思うととても安心して幸せだった。




でも、たまに、とっても苦しいことがある。




「あっ…あ、あぁ…」




ジンと過ごす一夜は確かに気持ちいい。


愛を熱で確認できるし、肌と肌が触れ合うからとても敏感に感じる。




だが、それで終わりなのだ。


特別な言葉を交わす訳でもない。
やることをやってそのまま眠る。



思えばあの人からすきだと言われたことはない。




それを不思議に思う時にはまた錠剤を飲まされる。
ジンは口移しがすきなようで、自分で飲めると言うのに唇を合わせがった。


私もそれを受け入れ素直に飲む。




するとまたまた不思議なことに、ジンへの愛が溢れる。




「ジ、ン……」




そうやってあの人を求め続けて、







1ヶ月の時が過ぎた。






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