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二十四 ページ26

腰に短刀を刺して男ようの紺色の着物に黒の袴

髪は乱雑に結び


でも


「おまえ、女みたいな顔だなぁ」

「あはは、母に似たんですよ。俺」


女は女

忍び込んだのはここいらの街では有名な役人さんの家だった


でもだ

なぜ


ここの人があそこから人を雇いたかったのだろうか?

謎だ


そして、その家で自分の寝る部屋などを与えてもらった

まぁ暮らしはできるか

あとは情報収集のみ



ここでの生活は本島に役人の家そのものだった

バシンっ!


「刀の持ち方がなっていないぞ!倉本!」

「はい!」


朝は刀の稽古

こんなのしたくもない

「っ、あぁ!!」

カンッ!!

「っお見事。お前は力はあまりないが判断の力は他の奴らより上だな」


下から持ち手のところで相手の刀を振り落とす

これを見たらあの人たちはなんと言うのだろうか


ここでの生活はその後一ヶ月がすぎた


そんな今日此頃


「倉本は元気か?」

「…櫻井さん?」

「おぉ、大層強くなったな。」


嘘をついて櫻井さんが会いに来てくれた。

だから、私はそんな櫻井さんを案内していた。

「ここの屋敷での生活は何不自由無くですよ」

「そうか。倉本が元気ならそれでいい」

「…例のことですが」

「知っている。分からないのだろ」

「はい」


後半からは周りに聞こえない声で話していた


櫻井さん、もしかして今日来たのは私を連れ戻すための話し合いかな?

そんな感じがした


聞き出せることも少なかったしあまり長き居させてもあれだしな。


「おぉ、これはこれは櫻井さんや。ようこそ」

「どうも。ちょっとお話いいですか?ご主人」

うむ。と言って頷いた主人を見て私は櫻井さんに何を?と問おうとした


「倉本、お前は何も考えなくていい。大丈夫だ」

そう言って櫻井さんは私の頭に触れて髪をくしゃくしゃとしてきた


滅多にない行動で驚いていると主人はそれを見て笑いながら


「はははっ、まるで倉本が子供のようじゃないか」

「えぇ、俺からしてみればほっとけない子供ですよ」

クスッと笑う櫻井さん


櫻井さん


貴方が何を考えているのか今はわかりません


だって


「倉本は俺のそばから離れるなよ?
いいな?」

大切な割れ物でも扱うかのようで一ヶ月前とは違くて


「…はい」

呑まれそうなんです。



私は主人に案内される櫻井さんの後ろをついていきながらそんなことを考えた。

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はるか(プロフ) - すごく面白いです。いつもドキドキしてます。更新頑張ってください!! (2017年8月22日 19時) (レス) id: efe91ed229 (このIDを非表示/違反報告)
- あの、すいません、「十一」の話の「立花さん」が、「立場さん」になっていると思います。間違ってたらすいません (2017年7月22日 12時) (レス) id: c9821ec644 (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 世界観がすごく好きです。毎回更新されるたび嬉しくてすぐチェックしてしまいます^ ^応援しています! (2017年7月18日 15時) (レス) id: 591376f718 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すっごくすっごく面白くて、更新楽しみにしてます!これからも頑張って下さい! (2017年7月9日 0時) (レス) id: fee5a8ae7a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - いい、、ですね、、、これからも応援してます!(゜▼゜*) (2017年7月4日 16時) (レス) id: 503188b34f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年6月9日 13時

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