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十八 ページ19

氷を湯呑みに入れて持ってきた福山さんはその一つをパクッと口に入れていた


「?冷やすためではないのですか?」

「こうしたら案外体が冷たく感じるんだよ」

初めて知ったんですけど


目の前にお茶とわらび餅が置かれた

「いいんですか?」

「ん、どうぞ」

「…それじゃあ、いただきます」


お茶を一口飲んでわらび餅をパクッと1つ餅を食べてみた


美味しい


冷えてて喉がふわっとする


「っ、ん〜」

「美味しい?」

「ん、はい」

「へー、よかった」


福山さんは氷の入った器を持ちながら私の方を眺めていた

食べたいのかな?

私はわらび餅の一つをくしに刺して福山さんにはいと渡していた


「ん?」

「食べますか?」

「…へー、案外堂々としてるじゃん」

え?

それってどういう意味?

わからなくて首を傾げると福山さんはクスッと笑い口を開けていた


「え?」

「どうぞ?」

これって

「…私が入れるんですか」

「食べたいなー」

さっきまで甘いの苦手と言ってたのに

私はくしに指したわらび餅を見たあとはぁーとため息をついて福山さんの口の中へとそれを入れた

「はい。しましたよ」

「お、美味いじゃんここの。」

良かったですね


もぐもぐとしている福山さんを見ながらお茶を飲むと福山さんが私の方にクシを向けていた

「?もう一つですか?」

「違う違う。間接的に口付けれたなぁと」



今までの流れを振り返ってみる


あれ?


これ

「ききき、気にしないでください!
私、餅にしか触れてないので」


「嘘つけー。俺案外嬉しいんですが?」

「何言ってるんですか!」

向かい側に座る福山さんをキッと睨みながらでも恥ずかしくて顔が熱くなる


今回は私が悪かった

だから、怒る筋合いはないけど


ふと下を向いて赤みが引くまで待とうとした時だった


「はい、口開けて」


冷たい感触が唇に触れた

これ

氷だ


「え、っぁ」

口の中に氷が1個入った


口の中が冷たくヒヤッとする


気持ちい


けど


「な、な」

「何をそんなに驚いてんだ?」

「口の中に、指」

「氷入れるために口の中こじ開けたんですー」


指入ってきた


口を押さえて福山さんの方を見ると福山さんはお茶を一口飲んで外の方を見ながら


「…仕事したくねぇな」

「え」

弱音を吐いていた

「なんで」

でもそれは違ったのだ

だって

「だって俺、落とされたもん」


そんなこと言ってるんだから。

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はるか(プロフ) - すごく面白いです。いつもドキドキしてます。更新頑張ってください!! (2017年8月22日 19時) (レス) id: efe91ed229 (このIDを非表示/違反報告)
- あの、すいません、「十一」の話の「立花さん」が、「立場さん」になっていると思います。間違ってたらすいません (2017年7月22日 12時) (レス) id: c9821ec644 (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 世界観がすごく好きです。毎回更新されるたび嬉しくてすぐチェックしてしまいます^ ^応援しています! (2017年7月18日 15時) (レス) id: 591376f718 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すっごくすっごく面白くて、更新楽しみにしてます!これからも頑張って下さい! (2017年7月9日 0時) (レス) id: fee5a8ae7a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - いい、、ですね、、、これからも応援してます!(゜▼゜*) (2017年7月4日 16時) (レス) id: 503188b34f (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年6月9日 13時

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