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腕を伸ばすが神山さんは腕を掴んで触れさせようとしない。
見られた
読まれた
すると、神山さんは携帯を私に渡した。
「彼女じゃないんやけどな」
「…でも宇津山さんは」
「追っかけやな。
まぁAは気にせんでええよ。」
「私が営業部に回さなかったのが悪いんです。
私が逃げたのが悪いので」
「そんな責めんでもいいのに。
俺がAを巻き込んだのが悪いんやで？
お弁当作ってーとかお昼食べよーとか」
神山さんは子供をあやすかのように私の頭を撫でた。
子供じゃないと言いたいが今の自分はただ苦しいだけで断れない。
2人のまた無言に近い静かな空気がゆっくりと流れた。
乾いたスーツを着て会社に行くと中間さんが私の所に来た。
「神ちゃんから聞いたで
大丈夫？」
「はい。午前中すみませんでした。
午後はしっかりと働きます」
多分午前中の人事異動のは中間さんが対応したのだろう。
申し訳ない
パソコンの電源をつけ人事異動のファイルをあけ資料を作っていると藤井さんがやばいものを見た時のような表情をし帰ってきた。
…なんか見たのか？
「どうしました？」
「食堂で地獄を見た」
「飲み物とセットのお弁当売り切れですか？」
「秘書課の人が泣きわめいてた」
ひ、秘書課の人？
まさか
その時人事部の扉が開いて女の人が入ってきた。
ヒールの音が社内に響く
そして、お化粧も少し取れた感じの女性が真っ直ぐ私の方に早歩きでくる。
やっぱり…
「宇津山さん」
宇津山さんは私の目の前に来ると声を荒らげた
「なんであんたなのよ！
あの人の傍に居るのよ
ふざけないでよ」
「宇津山さん、今仕事中です
落ち着いて下さい」
「中間さんは関係ないでしょ！
あんたもこいつの肩を持つんだ」
ひ、秘書課でもその口の利き方は無いでしょと宇津山さんに思った後中間さんを見ると中間さんは一瞬イラッとした表情をしていた。
だが、中間さんは直ぐに元の雰囲気に戻ると宇津山さんの肩に触れ私から離れさせた。
「帰って下さい
ここは人事部です
私情を挟むのは今ではないですよ」
淡々と話す言葉はごもっともと思わせる内容
宇津山さんはキッと睨むと
「薙折！あんたが私から彼を奪ったのよ！
あんたは社長に言ってクビよ！」
そう声をあげた
その時扉が開いて誰かが入ってきた。
革靴の音が聴こえるとその靴音は私の後ろで止まった。
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なす(プロフ) - ハル春さん» こちらこそ忙しい中ありがとうございます！ (2019年11月6日 20時) (
レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - なすさん» コメントありがとうございます！全部ですか！？嬉しいです、ありがとうございます！更新頑張っていきますね (2019年11月5日 23時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - ハル春さんの小説全部読んでますどれも大好きです！更新頑張ってください！ (2019年11月5日 13時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル春
| 作成日時：2019年10月7日 0時
