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分かる


この言葉ほど「分かってないよね」ってなる言葉はない。


だけどそうはならず。



「ねぇねぇ営業だったら誰ー?」
「えぇ、私はね、神山さん」
「一緒一緒!」
「あのクールさ。いいよね。」

食堂での女性トークは私にとっては苦痛になる。


近くの人達が話す言葉は私の耳にも入ってくる。


あの人意外にそう見られてるのか


私の第一印象怖いだったのに


食堂で買ったうどんをすすっているとその女性達はまた話し出した。


「彼女いるのかな?」
「えぇー、居ないと思う。だってそんな素振りないし」
「完璧主義だから見せないんじゃ」
「でも最近稀に女の人と話してるとこ見るよ」
「えぇ!?誰よ」


ほぇー、凄いニュース


しかもなんかその後の話で神山さんは好きな人がいるとかなんとか


どこからそんなら情報持ってくるのかな

凄いな



売店でさっき買った野菜ジュースにストローをさして飲む。


紙パックでよくあるあの音が鳴る。


ズズーとかキュポッて


午後からの仕事も忙しいけどまぁ仕方ないか


「ちゃんとしたの食えや」


「ん?」


ギュポっていう音と同時に振り向くと神山さんがおぼんを手に立っていた。

多分定食だな。


「おつかれです」

「おつかれ。
1人で食ってんの?」

「まぁ」

「なんや?孤食か」

それは孤食か?それとも個食か?


ムッとしていると神山さんは私の隣に座った。


なぜ隣


「あの」


「黙って食え。
近くの女性達がこっち見てる」


「いや、それは神山さんの話題であって私を巻き込まないで下さいよ」


「人の恋愛事情探って何が楽しいのやら」


「…女の人は噂好きですもんねー」


「お前も女やろ?
それともまだこどもか?」


「なんでそんなに私へのあたり酷いんですか」


コソコソと二人で話しているが本当に謎

この人なんで隣に来るんだよ。


うどんをすすっていると後ろから話し声が聞こえる。


「え、あの人誰?」
「神山さんが隣に座ってる」
「彼女?」
「いやまずあの子誰??」


まずい


ここから離れなくてはと思い食べ終えた食器を片付けようと立ち上がったら神山さんが私の方を見上げてきた。


「え?もう帰るん?」


「… 変な噂が立つ前に帰ります」


「なんやそれ。
俺は気にしてないけど」


「気にしてないって貴方のことで…」


「何?俺の事気にしてくれてんの?」


「…違います」



食器をもって歩こうとしたら神山さんは私の腕を掴み立ち上がった


「話まだ終わってないで?」

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なす(プロフ) - ハル春さん» こちらこそ忙しい中ありがとうございます! (2019年11月6日 20時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル春(プロフ) - なすさん» コメントありがとうございます!全部ですか!?嬉しいです、ありがとうございます!更新頑張っていきますね (2019年11月5日 23時) (レス) id: d930f7625b (このIDを非表示/違反報告)
なす(プロフ) - ハル春さんの小説全部読んでますどれも大好きです!更新頑張ってください! (2019年11月5日 13時) (レス) id: 8ea933b9e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル春 | 作成日時:2019年10月7日 0時

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