転生少女のモブとしての心得 ACT２【名探偵コナン】

第５９話 ページ10

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第２回『新一を赤面させようの会』は、またまた見事に成功した。
真っ赤になった新一は、蘭に自分の上着を押し付けている。それをまた頰を染め羽織る蘭。

うんうん、そんな格好してたら心配になっちゃうよね。蘭を護るのは君なのだから、しっかりしろよ。

偶然にも男たちに絡まれたことが発想の転換を生んだ。護りたい属性向上は効果的だ。蘭は普段から強いから特に。

新一の赤面にガッツポーズした際、隣にいた神崎も同じようにニヤッと笑っていた。
なるほど、彼も新一を応援しているタイプなわけだ。

「陵、あれわざとだろ」
「ふふ、蘭可愛いでしょ。でも惚れちゃダメよ？」

私が笑えば、神崎も優しく目を細める。
なんかお兄ちゃんみたいだな……安心する。




「あれ？ 陵さんのそれ、ヒロの上着……⁈」

「え、」
「げっ」

ひょこっと現れた男の子。
男性陣最後の１人の……結城(ゆうき) 仁志(ひとし)。
私と神崎を交互に見て、絶望的な表情を見せる彼。その後キッと神崎を睨む。

なんだなんだ、どうしたんだ。

訳がわからず神崎を見れば、「やらかした」とでも言いたげな表情。
何やら険悪な雰囲気に首を傾げていれば、ついっとパーカーの裾が引かれた。

「……A、これ博臣のか？」

君までどうしたというんだ新一。

てか「ヒロ」と「博臣」とは？
あ、神崎のことか。
「うん」と頷けば、新一が驚いたように目を見開く。

「な、なんで、」
「男どもに絡まれてたんだよ。だからとりあえず着せた。なんか文句あるか？」

神崎が面倒くさそうに新一に言葉を返す。
それに結城と新一は「ええ⁈」と声を荒げた。
２人の後ろから、蘭が心配して声をかけてくれる。

「え、A、それ大丈夫だったの⁈」
「うん、神崎くんが助けてくれたから……。
蘭も気をつけてね」

蘭は安定の天使だった。
にしても、私でも絡まれたんだから蘭も絡まれる確率大だ。
まあ、君には新一という立派な騎士(ナイト)がついてるし、あまり心配はしていないが。

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