推しに懐かれたい【孤爪研磨】 (ページ20)

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マネの朝は早い

みんなで朝食を作り終え次は選手達を起こしに行かないといけない。

もちろん、私が行くのは音駒。
つまり！研磨くんの寝顔＆寝起きが見れるという事

『おはようございまーーす！』

私の声で起きる人もいればまだ夢の中の人もいるわけで、勿論その中に研磨くん入ってます

『黒尾起きろ』

「ん」

『え、なにそれ黒尾の髪型寝癖だったの』

「おう」

待ってそんなの爆笑じゃん
笑いを堪えながら次の人を起こしていく
起きた人は先に食堂に行った

さあ、最後の1人
そう研磨くん。寝起きいいといいんだけどな

周りを見ると数人しかおらず、早く起こさないと2人きりになってしまう。
別にいいけど嫌じゃないけど何話せばいいか分かんないんだよね

『研磨くん起きて朝だよ』

「…………ん」

起きる気配はない

『早くしないと私研磨くんの事置いて行くよ～』

いや全然置いてく気なんてないけど私のいとこのちっちゃい子達はこれで起きてくれる

「ん」

モゾモゾと布団が動いたと思えば目を擦りながら起き上がる研磨くん

ふと周りを見ると誰も居なくて、え、

『早く行こっか研磨くん』

そう言っても来ない研磨くん

「Aさんは誰にでもあんな顔するの」

『え？』

あんな顔？

「昨日、翔陽に抱きつかれて顔真っ赤にしてたしさ、、」

『あ、れは』

「そういう顔するの俺だけでいいじゃん……」

小さい声だったけどしっかり聞こえて。
研磨くんは逃げるように食堂に行ってしまった。

1人残された部屋で考える

私は気づいた
推しは私と2人きりの時だけ冷たい研磨くんから甘々研磨くんになる事を。

これは心を許してくれたのか、それともやっと懐いてくれたのか

でも心臓が持たないのでこれからは2人きりにならないように気をつけないとと心に誓った。