甘すぎる同居人【不死川実弥】

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「不死川にはたしかに女は寄ってくるが…」



“ 誘いには1回ものったことねえよ ”





「あんだけいい顔して仕事できてもてはやされてもいい歳なのに
昼の誘いも夜の飲みも全部断るから周りからなんて言われてるか知ってるか？」




“ 残念なイケメン ”








『実弥はそんなこと！！！！』


いつも優しくてたまに意地悪だけど
彼のこと残念だなんて言われたくなかった




その時









「A！！！！！」

『実弥…』


走ってきた彼に強く抱きしめられた




「おィ、宇髄何もしてねェよな」

睨みをきかせてる実弥



『宇髄？』

「こいつだよ宇髄天元」

『天元様って…』

「勝手にそう呼ばせてるだけだァ」



色々と悩みのパーツが繋がって笑いが込み上げてきた





「A飲むかァ」

手に持っていたのは少し冷めたココアで
走って探してくれたのがよくわかるものだった

『ありがとう、飲む』



座って飲む横にぴとりと座り、顔を覗き込んできて
うまいかァと聞いてくる彼にちょっと冷たいなんて返していれば



「へぇー」

「なんだよォ」



“ お前甘えるの苦手かと思ったら
そんなに甘えさせてくれるやついればそりゃほかはいらねぇわ ”




宇髄さんはウインクをかまし笑いながら背を向けて帰っていった






『楽しそうな職場だね』

「まァな」






2人で笑いながら話していたのを見かけた女の子たちから


“ 不死川さんが笑っていた ”

“ 可愛らしい女の子と一緒にいた ”

“ 距離が近かったけど恋人かしら ”



なんて話で持ち切りだったそうで






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