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不死川side
『さっきの電話誰?』
今までAが俺に干渉したことはなかった
続けるようにして
『宇髄さんってケーキ屋さんで会った人?』
身体を縮めていても全然小さい彼女は上目遣いで
「嫉妬ですかァ、Aちゃん」
『わかんないけど…』
“ 女の子にあんな顔するの見たことなかった ”
宇髄を女だと思ってるAは頬を膨らませてる
他のやつならあざといと思うんだろうけど俺にとっては可愛くて仕方ない
「宇髄は同僚、ちなみに男なァ」
膨らんだ頬をツンツンすれば勘違いじゃんと笑っていた
離れようとするAを捕まえてそのまま彼女の手を頭に乗せた
「まだなおってねェ」
『自分でなおしたらいいのに』
そういう彼女の顔も満更でもなさそうで
そのままお腹に顔を埋めた
『実弥、お仕事じゃないの?』
「んーもう少しだけ」
彼女の手つきから寝癖をなおすのはもう諦められてるのを
知っていたが離れるという選択肢なんてなかった
_
グリグリと散々甘えても時間はくるもので
嫉妬してくれたAにいい気分な俺は彼女の後を着いていく
さすがに便所は怒られたけど
『今日は全休だけど実弥は準備しないとだよ?』
彼女も着替えるというためとりあえず行く気にならない仕事のために
スーツに着替えまたAの後ろを着いて歩く
髪の毛も自分でなおしたしあとは鞄を持つだけだし
無意識に追いかけていればドレッサーに座りメイクしようとする彼女
それを制止立たせて自分がそこに座った
『え?』
ポスンと座ったAの髪の毛を後ろからいじる
『上手だね』
「妹にやったりしてたからなァ」
どんどん綺麗に編み込まれていく髪の毛
先に終わった俺は肩に顎を置いてメイクしている彼女を見つめた
最後の口紅を塗る時にふと目に入った色
「これ塗ってほしい」
『その色あんまり使ってない』
乗り気じゃない彼女だが顎を持ち上げてこっちを向かせて口紅をのせた
『なんか塗るの慣れててやだ』
「こんなことしたのAが初めてだァ」
少しはみ出た口紅を指で拭けばフニっとした柔らかい感触が伝わる
腑に落ちない顔をしているAに
「避けねェとこのままキスしっちまうぞォ」
避けないどころか目を閉じた彼女に残り数センチのところで
pipipi____
家を出る時間のアラームが鳴った
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瑛茉(プロフ) - 幸せを(ゝω・´★)さん» メッセージありがとうございます。私もこんな同居人欲しいな〜と思いながら書いてます(笑)これからもよろしくお願いします! (2021年4月4日 10時) (レス) id: 34a2c94a5f (このIDを非表示/違反報告)
幸せを(ゝω・´★) - さねみん可愛いですね、、こんな同居人いてほしいなぁって思いました。応援してます!頑張ってください!! (2021年4月3日 14時) (レス) id: acc958e8df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑛茉 | 作成日時:2021年4月1日 22時