にひゃくご!! ページ9
*S-side
開久「三橋たちがやって来ました!!」
相良「……そーか」
カーテンの隙間から、窓の外を見てみると
校門のところにAと三橋がしゃがみ、
その後ろには伊藤と今井と小さいのが立っていた。
恐らくさっきボコった佐川って奴を見つけたんだろう。
相良「……まさか、Aまで連れてくるとはねェ」
アイツのことだ。
「行く」と言って聞かなかったのだろう。
───相良さん!!
軟高に乗り込んだとき、
名前を呼ばれたがAの目を見ることが出来なかった。
“嫌われて当然だ”とか散々思い込んでたけど、
いざ現実になるとなかなかキツい。
相良「……でも、もう後戻りはしねぇ」
目を瞑れば、
初めて出会ったあの日のことを思い出す。
肩と肩がぶつかり、
まあるい目を瞬かせて、
俺を見上げて。
全然怯えるようすもなくて、
「優しいですね」とかほざいて。
相良「……、…」
もう、あの笑顔を見ることは出来ないし、
「相良さん!!」と親しげに呼んで駆け寄ってくることはない。
あの手を、腕を、体を
触れることは許されない。
……それでも。
俺は登り詰めたんだ。
ここまで。
積み上げられた椅子なの上に座り、
ゆっくり息を吐く。
相良「……おい、お前ら聞け」
下っ端たちはすぐに俺を見上げた。
恐らくここに来るまではそう時間もかからない。
……早いとこ、決意しねぇとな。
相良「……今から来る中に、
一人女が混じってるだろ」
開久「伊藤の妹っすね」
相良「ああ。ソイツには絶対手ぇ出すなよ」
廊下がざわつく。
しかし俺が足を真下にガン!と蹴れば
一瞬で静かになった。
開久「じゃぁどうしたら……」
相良「……取り押さえて、適当に安全なところに縛っとけ」
開久「……あの」
相良「んだよ」
開久「ずっと気になってたんすけど、あの女って相良さんのなんなんですか?」
なんなのか?
そう聞かれて、妙にしっくり来る悪口が頭に浮かんだ。
思わず笑ってしまう。
きっとこんなこと伝えたら、
「なんで悪口?!」ってビックリするんだろうよ。
なぁ、A。
相良「アイツは俺にとって厄介な女だよ」
俺は俺のやり方で、お前を守るからな。
.
今日俺ロス&深夜テンションで寝れない更新止まらない病。←
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nasiremon - 伊藤兄がかっこよすぎる! 涙腺妨害ですよ…同感できるところが多い…うぅぅぅ… (2020年5月13日 1時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 牡丹杏。さん» ぜひぜひ続きも見てください(*´∇`*) (2018年12月27日 15時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹杏。(プロフ) - えーここまでで涙ボロボロなのに、続編見たらどうなるの。私の涙腺w 楽しみにしてまーす (2018年12月27日 15時) (レス) id: 48235b53b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます!とても励みになります!これからもキュンキュンしてもらえるようらがんばります!! (2018年12月26日 14時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
ライアー - 続編すっごく楽しみにしてます。頑張ってください!応援してます!!! (2018年12月26日 13時) (レス) id: ca359b9f59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神室紫雨 | 作成日時:2018年12月16日 17時