ひゃくはちじゅうきゅう！！ ページ42
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三橋さんはちょこっとだけ恥ずかしそうに目線を反らすと、
「帰るぞ」と言って立ち上がった。
が、途中で私の手首を見ると顔を険しくする。
三橋「……お前、それ」
「あー……ドジっちゃって」
三橋「……他に痛ぇとこは?」
「腰がちょっと……」
三橋「……」
三橋さんは、少し黙ってから、
「歩けねぇのか?」と聞いてくる。
「歩けないほどじゃないですけど……
結構響くので歩くの遅くなっちゃうかもです……」
三橋「……ふーん」
「三橋さん?」
不意になんの前触れもなくしゃがんだ三橋さんは
私の腕を自分の首に回させると、
反対の手を膝の間に入れてきた。
なにを……と考えた瞬間、
ふわっと体が浮遊感に襲われる。
「ひゃぁぁっ?!」
三橋「うわーお前重いな」
「や、ま、ちょっ、おおお降ろしてください!!」
三橋「うるせぇ。ちんたら歩いてるほど暇じゃねーし、いちいち痛がってるの見るのも面倒なんだよ」
「で、でも……っ!!」
これが、いわゆる『お姫様抱っこ』。
ガッチリと大きな手のひらに支えられて
ビックリするくらい安定してる。
重いな、と言ってたくせに三橋さんはスタスタ歩いた。
……ていうか!!
密着度100%!!!!
果汁かよ!!!!
やばいやばいやばい鼻の奥で濁流が唸ってるよ。
ケチャップが飛び出そう……
でもこんなところでケチャップ放出とか
一番あり得ない。
収まって私のケチャップぅぅぅ……!!
「……ぉ、重いですか?」
三橋「重い。腕が痛ぇ」
「……っ」
三橋「んだよ」
「こ、こっち見ないで……」
三橋「はあ?」
絶対、私、顔真っ赤。
だって目の前に三橋さんのお顔があるんだもん。
心臓の音が今までにないくらい鳴ってる。
バックンバックンと爆発を繰り返してるみたい。
……三橋さんの腕の中で心臓止まるのもアリ。
三橋「……お前ってさぁ」
「ふ、ふぁい……」
三橋「俺のこと、大好きだろ」
「?!」
三橋「顔真っ赤だぜ」
「調子乗らないでくださいよ!!
お兄ちゃんよりモテてない癖に!!」
三橋「モテてるぜ!! 特に新入生にな!!」
「でも新入生の中にもお兄ちゃんの
隠れファンいるんですよ!!
この間『サインもらってきて』って頼まれましたから!!」
三橋「なんだと……?! 伊藤ぶっ殺す……!!」
「モテないからって僻まないでください」
三橋「振り落とすぞテメェ」
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天孤 - 現実は本当に甘くないんですね〜 (2019年8月2日 14時) (
レス) id: 7eedb3b556 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - そうだね！見よう！泣くマジ泣く (2018年12月16日 20時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - カ……カナリヤ…………私だって……こんな激辛な現実は見たくない!でもしょうがない……残された時間で私たちが出来ることを今一度考えて楽しく『今日から俺は!!』見よう!………泣いても笑っても最後だから………。 (2018年12月16日 18時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - やめて！！！現実を突き止めないで！！！！！！！ (2018年12月16日 12時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - やだ………明日で今日から俺は!!が終わっちゃう…………… (2018年12月15日 22時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年12月1日 12時
