ひゃくななじゅうろく！！ ページ29
*M-side
なぜか急にムッくんに呼び出され、
俺と伊藤は保健室に。
そこには山口先生が眠っていた。
椋木「ぁぁあ山口先生ぇぇえ!!
男、椋木!! 黙ってるわけにはぁぁあ!!」
伊藤「うーん……でも先生、危ないですよ」
三橋「ひでーなこりゃ」
椋木「伊藤!! 三橋!!」
伊藤「はい」
椋木「……やっちゃって」
三橋「はあ??」
山口「三橋くん……伊藤くん……」
か細い声で俺たちの名前を呼んだ山口先生は
訴えるような目で手を伸ばしてくる。
山口「その一年生……赤坂さんのこと、探してたの……」
伊藤「理子ちゃんを?!」
三橋「……」
山口「その女が、この学校で一番強いんだろ……って」
伊藤「……おい、三橋」
恐らく伊藤は今すぐにでも助けに行こうとしたのだろう。
けど、だからなんだって言うんだ。
詐欺師の行く末なんか知らねーっての。
三橋「大丈夫じゃないっすか? まぁ学校で? 一番お強い人だし??」
伊藤「おい……!!」
「まって……」と呼ぶ山口先生。
なぜか伊藤の方も見ずに俺だけを呼んでいる。
山口「どういうことか分からないけど……
伊藤くんの妹さんが……」
伊藤「Aが、どうしたんですか!!」
山口「……、『私が相手する』って…、……」
……あの馬鹿。
山口「それでその一年生は……本気で彼女を…赤坂さんだと思ってるみたいで……」
伊藤「じゃぁ、今狙われてるのは……!!」
山口「ごめんなさい……私、殴られてしまって……動けなくて……っ止められなかった……」
椋木「山口先生は、山口先生はっ悪くない、悪くないですっ」
伊藤が、部屋を出ようとした俺の肩を力強く掴んできた。
すげー顔で睨んできやがる。
伊藤「……まさか帰るのか?」
三橋「だってアイツが『相手になる』って言ったんだろ? じゃぁ放っておけば良いじゃねぇか」
伊藤「テメェふざけたこと言ってんなよ……!
Aが危ないんだぞ?!」
三橋「知るか。俺らに隠れて理子から空手教わってるらしいし、心配ならお前が探しに行けよ。兄ちゃん」
伊藤「…………!」
三橋「俺には関係ないね」
伊藤「……っ本気で、言ってんのか?」
返事する気にもならず、
俺は伊藤の手を振り払って保健室を出た。
一人で校門を出たあと、
足枷がついたみたいに体が重くて、
三橋「……」
何度も高校に戻ろうとしたけど、
無理矢理動かして歩いた。
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天孤 - 現実は本当に甘くないんですね〜 (2019年8月2日 14時) (
レス) id: 7eedb3b556 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - そうだね！見よう！泣くマジ泣く (2018年12月16日 20時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - カ……カナリヤ…………私だって……こんな激辛な現実は見たくない!でもしょうがない……残された時間で私たちが出来ることを今一度考えて楽しく『今日から俺は!!』見よう!………泣いても笑っても最後だから………。 (2018年12月16日 18時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - やめて！！！現実を突き止めないで！！！！！！！ (2018年12月16日 12時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
激辛麻婆豆腐 - やだ………明日で今日から俺は!!が終わっちゃう…………… (2018年12月15日 22時) (レス) id: 13769de09e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神室紫雨
| 作成日時：2018年12月1日 12時
