situation (ページ36)

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「んんっ、、はぁっ、しょっ、た、」

「…声出せよ」

頭が追い付かないまま、
俺は翔太君にされるがままで。

…………キスからその先まで。

…なんで、こんな事するん？

俺を相手になんで……。

「はっ、んん、」

「っ、」

授業中、屋上で2人。

翔太君との行為は、痛くて痛くて
泣くことしか出来なかった。

ただ〝痛いだけ〟

それなのに、俺の気持ちは…嬉しかった。

翔太君の一時の気分でこんな事をしてるのは分かってる。そこに感情がないことも。

けど……願ってたことやったから。

「「………」」

行為を終え、2人して仰向けになる。

変な気分。なんか…清々しい。

「………さっきは、言い過ぎた。
……ごめんなさい」

「いや……。俺は確かに相手に対して好きなんて気持ちなかった。もしかしたらそれが傷付けてたのかも。

俺こそ…あんな事してごめん」

「……ううん。ええよ。
やって……嬉しかったから」

「え？」

…あ、ヤバ。つい本音を………。

……ここまで来たなら、
もういっそのこと言ってしまえば…。

「……俺、ずっと前から
翔太君のことが好きでした」

「…………え、あ、はぁ。…マ、マジで？」

「………うん」

…また泣きそう。そんなとこ見られたくない。
俺は急いで下を向く。

すると背中に手が回される。
……翔太君に、抱き締められた？

「えっ、と……めっちゃ嬉しい。
両想い(・・・)だなんて思わなくて…」

「えっ？両、想い？
翔太くん…も、俺のこと好きなん？」

「そうだよ。…ずっと好きだった」

え…嘘やろ？翔太君が俺を好き、？

「好きでもない人と付き合ってきたのは、康二への気持ちを忘れる為で。
そーいう行為だって勿論してた。

けど……誰と何度付き合おうがそーいうことしようが…康二のこと、忘れられなかった」

「………しょ、うた君、」

「だから……俺と付き合って下さい」

翔太君からの真っ直ぐなその告白に、
嘘は感じられなくて。

この温もりから離れたくなくて。

「………はい、俺で良ければ」

「……よっしゃー！」

断るなんて出来へんよ。

やって……また好きになるぐらいの
笑顔なんやもん。

「……キス、して良い？」

「…………うん、」

照れ合いながらしたキスは、

しょっぱかった。

なべこじEND

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