Long time no see. (ページ12)

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｢寝て…たのか…。｣

壁に寄りかかって寝ていたらしく腰がとても痛かった。ダンボールをしまおうと思いアルバムを入れようとすると中には高専時代に使っていたサングラスが入っていた。

｢誰かさんのおかげでサングラスはあれからもう掛けてませんよ。｣

そうポツリと呟きダンボールを片付けて支度をしてアイマスクを付けた。
家を出ると12月に入っているのでとても寒く身震いした。

ポケットの中でスマホが揺れているのを感じて取り出してディスプレイを見ると"家入硝子"と書かれていた。

｢硝子？おはようどうしたの？｣

｢今日渡すものあるから朝1年の教室来て。｣

分かったと言う前に硝子は電話を切った。まあ、僕が返事をする前に切るのなんていつもの事かと思い学校までの道を急いだ。

学校に着き1年の教室に入ると硝子がもう来ていた。

｢ごめんごめん。待たせちゃった？｣

そう言うとあんたが遅れるのはいつもの事でしょ。と言いながら呆れたような顔をしてきた。

｢一応確認。今彼女いる？｣

｢ん？何？居ないけど。｣

そう言うと硝子は1枚の封筒を手渡し、誕生日おめでとうそう言い目の前からいなくなった。

宛名を見ると"29歳の馬鹿な悟くんへ"とAの字で書いてあった。