大人なんだとおもう ページ7
「うっちー」
「こうきくん、どうしたの？」
「んー？なんか元気ないなぁと思って」
みんなが川の水に冷たいーってはしゃいでる隅っこの方。
いい石ないかなぁ、なんてしゃがみ込んだまま地面と睨めっこしてたおれの背中を叩いたのは皇輝くんで、
「Aさんと喧嘩でもした？」
「んーん。Aちゃんとはケンカしたことないよ」
「そうなの？仲良しなんだね」
「…たぶん、Aちゃんが大人なんだとおもう」
こんな子供相手じゃ、喧嘩にもならないでしょって
手元の小石を川に投げる俺に苦笑いを零す皇輝くんは、拗ねてんの？って楽しそうに笑うから、
ねぇ、ばかにしてる？って
「…なんか、あった？」
「おれの気のせいかもだけど、…Aちゃん、さいきん冷たいかもって…」
一日のメッセージのやり取りも減ったような気がするし、
この間の電話、やっぱりちょっぴり怒ってたのかな、って。
でも最近は新しいプロジェクトがはじまって忙しいって言ってたし、
きっと疲れてるだけだよね。
「大人って、たいへんだよね」
「うん。大変だよね」
「…Aちゃんにあいたいなぁ」
スマホの画面、ロックを開けば壁紙に映るAちゃんのかわいい笑顔。
アプリのアイコンが邪魔だけど、そんな障害なんかに負けないくらいめちゃくちゃかわいい。
ほんとはロック画面にしたいのに、誰かに見られたらどうするの！って顔を赤くして怒ってたAちゃんに、
ちぇ、なんて零しながらこっそり設定した壁紙。
あーあ、やっぱりAちゃんに会いに行けばよかったかも。
ただでさえ先週もテスト期間で会えてないっていうのに、完全に充電切れ。
「はやく大人になりたい」
「焦ってなれるもんでもないでしょ」
「そぉだけどさぁ…」
大人だったら時間なんか関係なく会いに行けるし、なんなら一緒に住んじゃったりしちゃって。
寝起きのAちゃん、かわいいんだよね。
毎日見れたら幸せなのになぁ。
「なにニヤニヤしてんの」
「Aちゃんの寝起きの顔おもいだしてた」
「なんか変態っぽいよ、内村さん」
「なんでよ！自分の彼女の想像してなにがわるいの！！」
「怒んないでよ(笑)」
せっかく来たんだし、拗ねてないで遊ぼって、皇輝くんに掴まれた腕。
先に立ち上がってエクボを窪ませた皇輝くんに笑顔を返して頷いた。
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めい(プロフ) - わー！！！！更新してくださってありがとうございます！！！ずっと待ってました‥とても嬉しいです！好きです‥‥！！ (2021年9月16日 18時) (
レス) id: 6c44e7bf29 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 面白いです！素敵な作品ですね更新待ってます (2021年4月10日 15時) (レス) id: 30cf67c532 (このIDを非表示/違反報告)
なるぽ(プロフ) - 好きすぎて何回も見返しちゃいます！投稿待ってます！ (2021年4月10日 7時) (レス) id: fa503700e0 (このIDを非表示/違反報告)
h - やっぱりこの作品が世界一好きです……いつかまた更新してくださる日を気長に待っています^ ^ (2021年3月22日 23時) (レス) id: 9a85b7fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオ
| 作成日時：2021年1月7日 18時
