いやいや、そんなわけ ページ4
「彼の愛は重いですからねえ…」
「何言ってるの?骸」
「閉じ込めるだけで済めば軽いほうでしょうか…」
「ついに頭おかしくなっ…あ、元からおかしかったか。」
「クフフフ。まあ、無理もありませんね。彼がああなるのも。本人がこうも鈍感では」
「え?」
「あなた、今まで彼といて何も思わなかったんですか?」
「何って?」
「あなたが他の男と話せば、咬み殺すと言ってボコボコに、あなたが戦いの際に倒れた時はずっとあなたにべったりで…」
「あー…やっと懐いてくれたって感じかな。」
「彼のことは好きですか?」
「え、大好きだよ?怒ると怖いけど。」
「…はあ、彼が気の毒になってきましたよ。
本当なら、私があなたを攫って行きたいですが…彼に喧嘩を売ると面倒なので。」
「攫うって…どうしたの?骸。今日なんか変だよ?」
「クフフ。私はあなたが居てくれたらそれで十分です。」
軽く私の頬に骸の唇が触れる。
「なっ!!///」
「こういうのには反応するところがまた可愛いですね。ではまた、Aさん。」
目の前から骸の姿が消える。
なんだったんだ…骸のやつ。
いきなり現れて、嵐のように去っていった…
それにしても、閉じ込められるとか、恭弥の愛だとか意味がわからない。
骸にキスされた頬に触れる。
「うぅ…まだ感触が…」
とりあえず、今は恭弥のところに行かないと。
みんなと話しすぎて、余裕のあった時間がもうギリギリだ。
私は全力疾走で走る。集合場所はもちろん学校の屋上。
私は人混みをかき分けて学校を目指す。
その時、沢山いる人の中から一人だけ、存在感を放つ人物が目に入る。
みんながその人の体を通り抜けて歩いていく。誰もその存在に気づかない。
その人物がこちらに振り向いて、ぱちっと目が合う。
「神…様…?」
間違いない。私が森の中で出会った神様だ…
「すまんな。一旦戻ってきてくれるか?」
「え?」
何、その軽い感じ…戻るってどこに…?
もしかして私が元いた世界に…?
あれ…だんだん眠気が。ダメ、ここで寝たら
恭弥の所に行かないと…恭弥…きょ
そこで私の意識は途絶えた。
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ゆん - 更新楽しみにしてます! (2020年5月11日 14時) (レス) id: 72cd235cd7 (このIDを非表示/違反報告)
amin(プロフ) - 優さん» なんと重大なミスを…訂正しておきます!教えてくださってありがとうございます!! (2019年9月8日 23時) (レス) id: e68881c356 (このIDを非表示/違反報告)
優 - この作品ミー好きなので更新楽しみにしてますー! (2019年9月8日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
優 - こんばんは!雲雀さんの口癖噛みじゃなく咬みですよー。 (2019年9月8日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:amin | 作成日時:2019年9月2日 17時