私の味方はルッスだけ。 ページ17
「A!ほら、王子が食べさせてやるよ。」
「Aさんはミーに食べさせてほしいですよねー?」
「いや、自分で食べられるから…」
大きなテーブルをみんなで囲って食べる晩御飯。
こんなに広いのに、なんでこんな3人きつきつに座って食べなくてはいけないのか…
「私、今は両手使えるから!食べさせてもらわなくて結構です!」
そう、ベルやフランが帰ってきて必死に交渉した結果、みんなといる時は手錠を外してくれることになった。
だって、やっぱりトイレとかお風呂とか、こうやってご飯を食べる時とか手錠をつけてたら不便どころじゃないし…
ベルとフランは猛反対だったけど、
外してもらう代わりに今日一緒の部屋で寝ると言うと、頭を抱えて最終的にはオッケーしてくれた。
はあ…ほんとに疲れる…
「Aちゃん、ご飯食べたら先にお風呂に入っていいわよ〜」
「うん、ありがとう!私の味方はルッスだけだよ…」
手錠を外せたのは、さっき任務から帰ってきたルッスーリアのおかげでもある。
私がザンの部屋で手錠をつけているのを見て、
「女の子にこんなことするなんてありえないわ!」と、私と一緒に抗議してくれたのだ。
ほんとよくぞ、よくぞ言ってくれました!
やっとヴァリアーでまともな人と出会えたよ!
もう私はルッスについていく。
「じゃあ、お言葉に甘えて先にお風呂入ろっかな。」
「じゃあ、俺も…」
「ダメに決まってるでしょ。」
私はベルの頭を手で押しのけて、立ち上がる。
「言っておくけど、のぞかないでよね。逃げたりしないから。」
「…」
「のぞいたら、今日一緒に寝ないからね…」
「チッ…」
今舌打ちしたな…あの王子…
「お風呂は部屋を出て、突き当たり右よ〜」
「はーい!」
部屋を出ようとした時、後ろを振り返るとみんなの視線が私に突き刺さる。
無言の圧力ってやつだ…だから逃げないってば…ほんと信用されてないな。
まあ、みんなは私が記憶を失ってると思ってるから仕方ないかもだけど。
お風呂場につくと、脱衣所で服を脱ぐ。
「あ、ネックレス…」
どうしよう…今はなくても大丈夫か。
私はネックレスを外してお風呂の扉を開ける。
「おお!さすがヴァリアー。お風呂も広いや。」
外には露天風呂もある。
「こんな広いお風呂を独り占めできるなんて最高〜!」
114人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「トリップ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆん - 更新楽しみにしてます! (2020年5月11日 14時) (レス) id: 72cd235cd7 (このIDを非表示/違反報告)
amin(プロフ) - 優さん» なんと重大なミスを…訂正しておきます!教えてくださってありがとうございます!! (2019年9月8日 23時) (レス) id: e68881c356 (このIDを非表示/違反報告)
優 - この作品ミー好きなので更新楽しみにしてますー! (2019年9月8日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
優 - こんばんは!雲雀さんの口癖噛みじゃなく咬みですよー。 (2019年9月8日 22時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:amin | 作成日時:2019年9月2日 17時