*02 ページ2
.
______カツ、カツ…
固い床をヒールで叩く音が響く。
喰種対策局…通称CCGで、今最も目を引く美しさを持つ女がそこにはいた。
どこか儚げで、それでいて媚びない凛とした立ち振る舞い。
スラリと伸びた長い足は、男なら生唾ものだ。
…まぁ!
そんな彼女のあんな姿もこんな姿も、僕はぜーんぶ知ってるんですけどぉ〜。
っていうか昨夜もめちゃくちゃにしてやったし?
二福、もっと欲しい…とか言わせちゃうし。
(言ってなかったかもしれない)キャッ。
そこの影からこっそり覗いてる君、すれ違いざまにチラッと鼻の下を伸ばす君も!!!
みんな可哀想なことにただの通行人ABCDetc…でしかないんですよねぇ。爆笑。
本来ならAの姿を汚い豚共に見られてると思うだけで殺意殺意殺意ものですが、本人の眼中にも無い哀しい方達のことは同情して許してあげますね。
でも、一人だけ本気で許せない男がいるんですよぉ。
「おはようございます。
…涼宮上等。」
この男。この糸目。
伊東倉元上等捜査官。
涼宮、というのはAの苗字です。参考までに。
「…! お、はようございます。伊東上等。」
Aの、元恋人。“元”恋人。
大事なことだから2回行っちゃいました。あは。
見ました?Aのあの、微かに思い出に残る懐かしい男からの挨拶に驚いて声を揺らす姿。
「今回の引き継ぎ…
まさか涼宮上等とは、驚きました」
「ええ。先日昇任して、班長になられたとか。
おめでとうございます」
「…ありがとうございます。
いやあ、自分なんかまだまだスよ。頑張んないと!」
あー汚らわしい汚らわしい。
元恋人とよそよそしく仕事の話なんかしちゃってるシチュエーションにでも浸ってるんですかね?
Aにそんな感傷に浸る心があるかは疑問ですけどっ。
ていうかさむーい勘違いも期待もしないでいただきたいですよねぇ、伊東上等には。
いますぐバラバラのぐちゃぐちゃにしてさよーなら☆と嘲笑してやりたいくらい憎くて苦しくて困っちゃってるんですよ、ホント。
あーあーあーあーあー…
「旧多くん」
「はっ」
「こんな所で何をしてるんですか?
行きますよ」
「キジマさんっ…ひぇ、すみません」
すっかり立場も忘れて監視に勤しんでおりました。
そそくさ〜。
准特等の腰巾着も、大変な役なのですよ。
57人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちぱるん(プロフ) - 旧多くん好きなのでこう言う作品が読めて嬉しいです!更新頑張ってください! (2018年5月21日 0時) (レス) id: beb8c0ac9c (このIDを非表示/違反報告)
氷麗(プロフ) - nekosugiさん» コメありがとうございます! わかりみです.。存在えろいですよね…← (2018年4月24日 0時) (レス) id: 9c73c754f5 (このIDを非表示/違反報告)
nekosugi - 旧多君イケメンや!! (2018年4月23日 19時) (レス) id: f7266d588f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきんこ | 作成日時:2018年4月21日 7時