CCG_17 ページ19
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作戦会議が始まってから、ちょうど1時間後。
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「! 平子上等。おつかれさまです。」
「おー、お疲れっス。」
「すまない。だいぶ仕事を空けた」
「あー、丈さん!ほんとっスよ…」
ビシッと頭を下げるブジン、ゆるっと挨拶して仕事に戻るミッチーさん。
どこ行ってたんスか、と茶化す倉元せんぱい。
いつも通りの平子班…でも。
「…丈さん、どうかしました?」
“いつも通り”の中に感じた違和感は、
あまりにも不確かなものだけれど。
一瞬ハッとしたように向けられた顔は、
瞬きをする間にもう、いつもの無表情に戻ってた。
「どうもしてない。
A、仕事は済んだのか」
「もちろんです〜!
ちゃあんと全部、終わらせましたよ!」
あれ、なんか私が、変?
丈さんの私を見る目がいつもと違って見えて。
取り繕うように明るく声を上げた。
「A…?」
「倉元せんぱい、…」
こちらを心配そうに伺う倉元せんぱいの気配を感じながら、
目線はジャケットを脱ぎながら部下からの報告を受ける丈さんから離せない。
ずっと見てきた、なにがあっても変わらない丈さん。
動じないし、割り切ってなんでもこなすし、
そこが安心できて頼もしくって大好きなの。
だけど今日、半日ぶりに会った丈さんは…
なんだか、“揺らいでる”。そんな気がする。
「…なんでもないです。作戦、考えましょう」
「ん、ああ…えーっと、どこからだっけ!」
資料に目を落とした倉元せんぱい。
感じた違和感を払拭したくて、一緒になって資料にかぶりついた。
「とりあえず、明日からはクインケは持ち歩けない。
それぞれ護衛についてもらうけど油断は禁物だよ。」
「護衛の振り分けは、あっちで決めるんでしょうか」
あっちとは、私と倉元せんぱいを除く、平子班の残り5名。
あっちはあっちで段取りやら何やらを決めている最中らしい。
「そだね!
…A、今日このあと空いてる?」
「このあと? 空いてますよ、いつでも」
「ちょっとお互いのこと知る必要があると思って。
飯、行こっか。」
にっこり。
この人は誰にでも、人の良さそうな笑顔を振りまく。気配り上手だなと思う。
「はい、よろしくお願いしますです」
定時まであと数分。
やっと動き出した作戦、私だって頑張りたいのだ。
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ちーかま - 伊東倉元さんめっちゃ好きです。 (2018年10月29日 20時) (レス) id: 8f9925b559 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 無花果さん» コメントありがとうございます! 丈さんの魅力もっと詰め込みたい..ほんとに素敵ですよね!更新、時間を作って頑張りたいと思います(TT)!! (2018年5月2日 0時) (レス) id: 9c73c754f5 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます!丈さんカッコいいです泣更新頑張ってください! (2018年5月1日 2時) (レス) id: 6686156c61 (このIDを非表示/違反報告)
氷麗(プロフ) - ギオさん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです… そして伊東倉元好きなお方に出会えて感激です!最高に素晴らしいですよね!魅力をうまく描けるよう頑張ります!(*´∀`) (2018年4月22日 4時) (レス) id: 9c73c754f5 (このIDを非表示/違反報告)
ギオ(プロフ) - めっちゃ面白いです!高評価とお気に入り失礼します〜伊藤倉元いいですよね!今んところ一番好きなんです! (2018年4月22日 3時) (携帯から) (レス) id: 6572e8ab81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2018年4月16日 4時