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千冬side
時間というのは早いもので、気づけばもう
花火が始まるようだった。
「ここ！ここがすごい見えるんだよ。
人もいないし良くない？」
『ほんとだ、良いとこですね。』
祭りのかおりは仄かにするけど、人混みから離れた
木々の中。
花火の上がる夜空が、この木と木の間から
見えるようになっているようだ。
横たわる木がちょうどよくベンチのようになっていて、
俺たちはそこに座る。
だけど……、
実質、2人きりなんだよ！！！
やべーこれどうする？
いや何もしないんだけど、しないんだけど…、多分、
すると、どこかからヒューっと音がした。
花火だ。
ドンッという音と共に、夜空に咲く大きな輝く花。
『すご…、めっちゃ綺麗…、』
「だけどね、最後がすごいの。
もう綺麗なのが連続で打たれるんだよ。」
『そうなんですね！』
会話が終わると、また花火が打たれる。
1発、2発、どんどんと休む間もなく打たれる。
『…ほんと花火凄いですね。』
そんな俺の言葉が、隣にいるAさんに
聞こえるわけがなくて、
隣を見れば、花火の明かりに照らされるAさん、
口を動かしてるから、多分、話してるんだと思うけど、
何も聞こえやしない。
だけど、すごく
『……綺麗、』
俺は無意識にそう呟いた。
花火はもちろん綺麗だ、でも、
俺からしたら、何より綺麗なのはAさんで、
見なきゃいけないのは花火なはずなのに、
目が離せない。
「あれ、止まっちゃったね、」
『あっ、そうっすね、』
「松野くん、花火見ないと！私見てもなんも無いよ？」
バレてたァァァァァ！！！！！！！！
「もう次がラストスパートかな、早いね。
次はちゃんと花火見ててよ？」
『はっはい…、すいません…、』
気づいてたなら言ってくださいよ…！！
「ほら、上がってきた！」
Aさんに言われて夜空を見ると、
次々と上がる花火たち。
俺はまたしてもAさんを見てしまって、
そんな俺の視線に気づいて、Aさんと目が合う。
近くで上がる花火の音が、何も聞こえないほど、
心臓がうるさい。
次の俺の言葉に、Aさんは目を見開いた。
そして、優しく笑ったのだ。
『……Aさん、好きです。』
見つめ合う俺たちを、大きな花火が
綺麗に照らしている気がした。
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えび天(プロフ) - 華恋さん» 華恋さん、ありがとうございます！想像通りに書けているか心配でした🥺またぜひリクエストまってます🥳💕 (2023年7月21日 20時) (
レス) id: 92c34ba689 (このIDを非表示/違反報告)
華恋(プロフ) - えび天さん» 大満足でございます❣️リクエストお受けしてくださってありがとうございました🥰あんなに自然とお話の中にリクエストを落とし込んで頂いて、びっくりしてます😳笑また見たいお話のアイデア思いついたら、是非リクエストさせて頂きたいです！ (2023年7月21日 0時) (レス) @page35 id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
えび天(プロフ) - 華恋さん» 華恋さん、素敵なアイデアありがとうございます💗お話の中でぜひ使わせて頂きたいと思います🎶 (2023年7月11日 6時) (レス) @page30 id: 92c34ba689 (このIDを非表示/違反報告)
華恋(プロフ) - 夢主ちゃんと千冬くんが急な雨に見舞われ、寒そうな夢主を見兼ねて千冬くんが上着を掛けてあげる…的なお話が見てみたいです。拙い文章で申し訳ありません…頑張って男前な行動をとりたい千冬くんが見てみたいなと思ってしまいました🤭(n番煎じ御免…) (2023年7月10日 22時) (レス) id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
華恋(プロフ) - いつも読ませていただいております。本当に素敵な作品で1話1話読むのが楽しみで仕方ありません…！お話の募集をお見かけしたので、僭越ながらリクエストさせて頂こうと思います。（続） (2023年7月10日 22時) (レス) @page30 id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えび天 | 作成日時：2023年6月12日 18時
