ヘルシンキ症候群#神山

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明後日が卒業式で、来月が結婚式なのに私は全然忙しくない


なぜなら式前準備は両家の親が全てやるから


私と流星さんの結婚式だから私たちがやるって言ったんだけど、「任せなさい！」って言われちゃって…


私の出番といえば、ドレス決めと寸法を計る時くらい



ちなみに結婚後の家は藤井家が一戸建てを買ってくれるらしい



私みたいなどこにでもいる子がこんな良い人達にこんな至れり尽くせりでいいのかな…









次の日


今日は卒業式の予行練習のみで、午前中に帰れる

帰ってからは流星さんのお父様お母様と食事会＆会議





予行練習早く終わらないかなぁ…

ずっと座ってるの辛いし眠い








「!!!」





あれ…なんか視線を感じる



在校生の前に座ってるし、同級生に囲まれてるけど確実に感じる



誰がどこから…？



頭を動かさないように目だけ動かして辺りを見渡すが怪しげな人もいなければ虫1匹いない


なんなの…？









結局予行練習が終わるまで視線を感じていたが、誰なのか分からなかった








？「A！どしたの？さっきから挙動不審だけど…」


「あぁ、麗奈か…なんでもないよ」


麗「そう？早く帰ろ！」









・





麗「でね〜うちのお母さんがさー…」



「麗奈もう分かれ道まで来たよ(笑)」


麗「ほんとだ！早！あ〜Aと帰れるのも今日で最後か…」


「そうだね、寂しいね…」

麗「まぁAの結婚式行くからまた会えるし、いっか！」

「あ、そうか(笑)じゃあまた明日！」

麗「ばいばーい！」







麗奈と分かれ、歩き出した瞬間







ガシッと後ろから手首を掴まれた


一瞬麗奈かと思い、振り返ると知らない男性



キャップを被っていて顔が見えない







もしかして私のストーカー…？





麗奈じゃないならきっとそうだ




血の気が引き、掴まれていた手首を思い切り振り払い走った









なんなの!?誰なの!?





予行練習の時の視線はあの人だったの!?





考え出したら止まらない




怖い…!!









私はこのまま家まで全力疾走した

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