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愛の分だけと言うんだろうか……
ものすごく力強く、本当に覚悟がいる程のものだった。
一体、何度目なのか分からない…
何でこんなに底なしなの?
揺らされ、上に乗せられ、立ったり、座ったり、寝かせられたり…。
何度も体勢を変えられ、お互いの名前を呼び合い、愛していると言い、キスをする。
私も紫耀も声は枯れ、でも声を出さずにはやり過ごせない快感に飲まれ、もうグチャグチャだ。
もう、無理だ…
また、意識が…
そう思った時、やっと、解放された。

紫耀「愛してる。」

チュッとおでこにキスをされる。

A「愛してる…。もうダメ…」

紫耀「愛してる分だけしようって思ってたから、朝までまだまだ出来るんやけど、またAの意識飛びそうやったし、終わらせたよ。女の子には優しくしないといけないからね。」

…平然な顔して、何を言ってるんだ?
これのどこが優しくなんだ?

A「へぇ…、そ、それはありがとう。ねぇ、ちなみに、…私の歳知ってるよね?」

紫耀「当たり前じゃん!でも、しょうがないじゃん、歳下の旦那もらうんやから、覚悟して頑張って?笑」

毎回、覚悟がいるエ ッチなんて、ゴメンだよ…。

A「…しょうがないじゃん…、歳上の奥さんもらうんだから…。諦めて、我慢して?笑」

紫耀「無理!!毎日、目の前にAがいるのに、抱かないなんて、絶対に無理!」

A「じゃあ、回数を減らして…」

紫耀「う…。頑張るよ…。でも、約束は出来ないからね?」

A「よろしくね…。もう、寝そう…」

紫耀「おやすみ。愛してるよ…」

眠りに落ちる瞬間、愛してるよと聴こえた気がした。

その夜、夢を見た。
紫耀と私と、小さな女の子とで手を繋いで歩いている夢。
パパー、抱っこしてー!と紫耀にせがんでいる。
おいで?
紫耀がそう言って、その子を肩車。
女の子は紫耀の肩車から、とても嬉しそうに私を見ている。
歩道には、夕日に照らされ伸びる影。
とても穏やかで優しい夢だった。

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作者名:ひろみ | 作成日時:2018年11月8日 12時

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