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タカ「しかしさー、簡単にそうだねって言ってあげるだけなんだから、言ってあげればいいものの。まぁ、アイツらしいけどな。でも、紫耀が今すぐ結婚して欲しいってそんなにまで思う気持ちはすごくいい事だよなー。そんな相手になかなか巡り合わないもんだぜ?でもさ、お前ジャニーズじゃん?結婚が難しい事ぐらい分かってるだろう?」
紫耀「はい。分かってます。でも俺は事務所の言う通りにするつもりはないので…。こんな事言うのもあれですけど、Aもアラサーなので。そんなには待たせられないと思ってます。」
タカ「そうか。覚悟は決めてるんだな。」
紫耀「はい。遅くてもAが30歳になるまでにはって考えてます。」
タカ「そうなんだな。アイツ若いママになりたいって昔言ってたんだよ。もう、若いママになる夢は叶わない歳になってしまったけどな。でも、恋愛体質で結婚にも憧れが強いから、頼んだぞ?早めに貰ってやってくれな?俺も力になれる事あったら何でもするから!」
紫耀「はい。ありがとうございます!あの…A迎えに行って来ていいっすか?」
タカ「おう!行ってこい!」
タカさんの部屋を後にして、俺の部屋に向かう。
何か変な感じだけど。
でも、家出先が俺の部屋っていうとこがまた何か嬉しいんだよな。
喧嘩してるのに、俺のとこに行くって。
ニヤニヤしながら、自分の部屋のドアを開ける。
部屋の中は真っ暗。
えっ?本当にいるのかな?
あっ、Aのヒールが玄関の端に置かれている。
怒り狂ってここに来ただろうけど、どんな時でも靴を端に寄せるような、些細な所も大好きなんだよな。
リビングのドアを開ける。が、真っ暗。
あれ?寝室かな?
ガチャッ。
居た。
大き過ぎるベットの端の方に横向きで寝ている。
紫耀「見つけた…」
そっと近づき、しゃがんで顔を見る。
起きていて、泣いているA…
紫耀「ゴメン。」
Aの頭を撫でながら、涙を拭ってあげる。
A「…。」
すすり泣く声。目からは涙が沢山流れ落ちる。
紫耀「もう、泣かんで?ね?仲直りしよう?ほら、おいで?」
ベッドに座った俺に抱き付いてくるA。
A「うん…。ごめんね?酷いこと言ってごめんね。」
紫耀「俺の方こそごめんな?今すぐ結婚とか、バカな事言って…。」
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作者名:ひろみ | 作成日時:2018年10月8日 0時