こんな感情 ページ41
紫耀「あのさ、さすがに1回目早すぎたよね…ごめんね？自分でもビックリして焦った。」
A「ううん。そんな事…。凄く気持ち良かったよ？」
紫耀「本当に？ガッカリしてない？満足出来た？」
A「当たり前でしょ？」
あれから何度も何度もしたんだから…
紫耀「良かった。でも、やっと、やっとAとひとつになれた。」
抱き寄せられる手に力が入った。
紫耀「正直さ、こんな日が来るなんて思っても無かったんだよね。それくらいこの2年は諦めて生きてたから。だから、Aに触れた瞬間とか、入れた瞬間にさ、もうこのまま死んでもいいって思ったんだ。会いたくて堪らない人にまた会えて、こうしてまた身体を重ねられると、こんな感情になるんだね。」
A「そんな…そんな事言わないで？でも、私も…。信じてもらえないかもしれないけれど、紫耀と身体を重ねて、感じた事があるの。」
紫耀「何を？」
A「…やっぱり紫耀なんだな、きっと。って…。」
紫耀「どう言う事？」
A「運命なんてものがあるのなら、それは紫耀なんだろうなって…」
運命なんて信じてもない私だけど、
それでも、
さっきはそう思ってしまった自分がいたの。
A「って、こんな事私が言う事じゃないのにね。ごめんね。」
紫耀「ううん。嬉しいよ、Aの気持ち聞けて…。そう思ってくれただけで嬉しい。」
2人それ以上は何も言えなかった。
私は凛の存在があるのに、
何言ってるだろうって、
自分に呆れ、
紫耀は、そんな私に何も言葉をかけれなかったんだ思う。
抱き締められているから、
静かに一定のリズムで、
紫耀の心臓の音が聞こえる。
その音を聞いていたら、
紫耀「…A？」
A「……ん？」
少しウトウトしてしまっていたみたい。
紫耀「眠いよね？」
A「ごめんね。でも、寝ちゃうの勿体ない…」
今日の夜が来たら、
私は帰らなきゃいけないから。
次はいつ会えるか分からない。
紫耀「いいよ、無理せず寝て？俺も少し眠たいし。一緒にこのまま寝ろ？」
そう言ってくれた声を聞きながら、
スッと眠りに落ちていた。
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作者名：ひろみ
| 作成日時：2021年8月7日 1時
