アパートへ戻る ページ46
翌朝。
あれからどうにかアパートへ帰り、
久しぶりの部屋で過ごした。
またここに戻って来たんだ…
この部屋の解約しないでおいて良かった。
もう泣かない。
大丈夫。
どんなにつらくても、
今だけなはず。
すぐに忘れて、
この部屋に住んでた時のように、
ちゃんと生きていける。
だから大丈夫。
そして、
どんなにつらくても仕事はちゃんとしなきゃ。
例え顔を合わせても、
きっと大丈夫。
静かなこの部屋で、
黙々と荷物を解いていく。
この部屋にも、
紫耀との思い出がある…
この部屋まで来てくれたよね。
この部屋で過ごしたよね…
ここも引っ越さなきゃな…
彼との思い出がある場所にいるのは、
やっぱりツライから…
どこに行こうかな…
9月まではここにいなきゃだけど、
それからはどうしよう…
どこに行っても、
大丈夫だよね。
私は元々1人だった。
元に戻っただけ。
紫耀に出会う前に…
だから、
…大丈夫。
どこに行っても、
また頑張れる。
それでも、
写真立てをバックから取り出し、
笑顔で映る両親との姿を見たら、
弱気になってしまった…
A「大丈夫…かな……ううん。きっと大丈夫。元に戻っただけだもんね。」
その晩、
何度も何度も、
暗示をかけるように、
大丈夫だと思い込むように、
自分に大丈夫だと言い聞かせ、
明け方にやっと眠りについた。
翌朝。
今日も岸君と神宮寺君を迎えに行く。
いつものように、
岸君から迎えに行き、
そのあと神宮寺くんを迎えに行く。
岸君は音楽を聞いているから、
話す事もなく、
ホッとしながら、
神宮寺君のマンションへ。
ドアが開き、
A「おはよう。」
神宮寺「おはよー。今日も迎えありがとう。」
A「フフ。いいえ。」
わざとテンション上げて、
明るく接する。
絶対に悟られないように。
神宮寺「Aさん今日もよろしくね。」
A「こちらこそ宜しくね。」
今日はジムに寄って、
舞台の稽古、
そしてコンサートの打ち合わせや、
雑誌の取材も。
だから、
夕方からは紫耀とは顔を合わせる事になる…
昨日の今日だけど、
避けて通れないから、
仕方がない…
ジムに着き、
今日も私は待ってるからと2人には伝えて、
その間私は買い物や、
打ち合わせなど、
慌ただしく動き回った。
忙しい方が、
余計な事を考えずに済むから、
敢えて予定を入れて動き回った。
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作者名:ひろみ | 作成日時:2020年2月2日 10時