検索窓
今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:210,368 hit

私が出した答え ページ3

しばらくしてから、
紫耀が話し始めた。

紫耀「寒くない?綺麗だね、夜景。」

A「うん、大丈夫。ありがとう。夜景…そうだね。」

今の心情では、
綺麗だなっては見れないな…

紫耀「フッ、正直だなやっぱり。うん…部屋入って話そっか。」

少し笑って、
立ち上がると、
手を引かれ部屋に入った。
ソファーに並んで座ると、

紫耀「結局は、やっぱり俺の独占欲とヤキモチかな…」

A「ううん私も同じ。独占欲とヤキモチ。それと、逃げちゃう悪い癖。」

紫耀「違うの…、Aが俺の言葉を制して、部屋を出てくれて良かったんだよ。」

A「うん…」

紫耀「俺ね、どんどんAへの好きが増えすぎちゃって、何も考えられなくなって、何も見えなくなってたんだよね…。でも、そんな俺でも…。それをAにも同じようになって欲しくないって、そんなわがままな事とか、起きてもない事を心配して…。なんだか訳が分からなくなって、少し距離を取れば、気持ちにも余裕が出来るのかなって、考えて…。でも、そうしたら、距離の取り方が上手くできなくて、Aは不安だったよね?本当にごめんなさい。」

A「もうダメなのかなって、正直そこまで思ってた…。好きだって気持ちじゃ、もうどうにもならないのかなって。好きが膨らみ過ぎて、だから壊しているのかなって、そこまで考えた。」

紫耀「そうだよね…。でも、俺は別れたくないんだよ。乗り越えたい。だって、もう無理なんだもん…、Aといる俺が、Aを好きで堪らない俺が、もう俺なんだよ。」

A「ありがとう。私だって別れたくない。でも私、紫耀の邪魔になってるでしょ?ドラマや映画を素直に応援してあげられないの。気持ち残ったまま帰って来て欲しくないって思ってしまってるの。好きになり過ぎたのよ私も…。」

泣かないと堪えていた涙が溢れてしまった。

紫耀「A…。そんな事、気付かせてしまって、ほんとにごめん。バレてないって思ってた…。最低だな俺…」

A「仕事なのに、理解してあげられなくて本当にごめんなさい…。好きなのに、こんなに好きだから…。ツライ…」

紫耀「嫌だ、別れないよ俺…。無理だって言ったじゃん。」

そう言って泣き出した紫耀。

A「別れないよ?でも…」

紫耀「でも…?」

A「別に暮らそう?」

それが私が出した答え。

諦める→←見えないもの



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (322 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
636人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン
感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひろみ | 作成日時:2020年2月2日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。