私が出した答え ページ3
しばらくしてから、
紫耀が話し始めた。
紫耀「寒くない?綺麗だね、夜景。」
A「うん、大丈夫。ありがとう。夜景…そうだね。」
今の心情では、
綺麗だなっては見れないな…
紫耀「フッ、正直だなやっぱり。うん…部屋入って話そっか。」
少し笑って、
立ち上がると、
手を引かれ部屋に入った。
ソファーに並んで座ると、
紫耀「結局は、やっぱり俺の独占欲とヤキモチかな…」
A「ううん私も同じ。独占欲とヤキモチ。それと、逃げちゃう悪い癖。」
紫耀「違うの…、Aが俺の言葉を制して、部屋を出てくれて良かったんだよ。」
A「うん…」
紫耀「俺ね、どんどんAへの好きが増えすぎちゃって、何も考えられなくなって、何も見えなくなってたんだよね…。でも、そんな俺でも…。それをAにも同じようになって欲しくないって、そんなわがままな事とか、起きてもない事を心配して…。なんだか訳が分からなくなって、少し距離を取れば、気持ちにも余裕が出来るのかなって、考えて…。でも、そうしたら、距離の取り方が上手くできなくて、Aは不安だったよね?本当にごめんなさい。」
A「もうダメなのかなって、正直そこまで思ってた…。好きだって気持ちじゃ、もうどうにもならないのかなって。好きが膨らみ過ぎて、だから壊しているのかなって、そこまで考えた。」
紫耀「そうだよね…。でも、俺は別れたくないんだよ。乗り越えたい。だって、もう無理なんだもん…、Aといる俺が、Aを好きで堪らない俺が、もう俺なんだよ。」
A「ありがとう。私だって別れたくない。でも私、紫耀の邪魔になってるでしょ?ドラマや映画を素直に応援してあげられないの。気持ち残ったまま帰って来て欲しくないって思ってしまってるの。好きになり過ぎたのよ私も…。」
泣かないと堪えていた涙が溢れてしまった。
紫耀「A…。そんな事、気付かせてしまって、ほんとにごめん。バレてないって思ってた…。最低だな俺…」
A「仕事なのに、理解してあげられなくて本当にごめんなさい…。好きなのに、こんなに好きだから…。ツライ…」
紫耀「嫌だ、別れないよ俺…。無理だって言ったじゃん。」
そう言って泣き出した紫耀。
A「別れないよ?でも…」
紫耀「でも…?」
A「別に暮らそう?」
それが私が出した答え。
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作者名:ひろみ | 作成日時:2020年2月2日 10時