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嘘でしょ? ページ12

この歌ね…
私も好きだよ。
でもな…

神宮寺「この歌さ、マジで神なんだよね。なんか、歌詞とか、俺の事なんじゃない?って思うし、気持ち分かるんだよねー。」

片思いの歌。
好きと言えずに、
今日もそばにいるだけっていう。

A「切ない歌だよね…」

神宮寺「切ないけど、この歌って、主人公の男の子の片思いは上手くいく感じじゃない?」

A「そうだね。でも、そこの所をはっきりさせてないところが、いいよね。想いを伝えに会いにいくって所で歌が終わるからね。そういえば、このジムに来てらっしゃるんだよね…?」

その事実を思い出して、
ソワソワする。

神宮寺「うん。もしも会えたらどうする?ヤバイよね?俺、泣いちゃうかも。」

A「えー、泣くの?…って、私も泣いちゃうかも。」

神宮寺「アハハハ。だよね!もうその時は泣こう!」

A「でも、いつもいい歌をありがとうございますって、大泣きしながら言ってしまいそう…」

神宮寺「俺も!でもさ、そんな事しちゃったらヤバイヤツって思われて、引かれるんじゃ?」

A「確かに。気をつけなきゃね。というか、会えるわけないよねー!そんな偶然起こらないよ!」

その時、

トレーナー「アハハハ!」

後ろから笑い声が。

神宮寺「あっ、どうも。どうかしましたか…?」

トレーナー「いや、話し聞こえてきて。すみませんつい。あっでも、今話されてたそのボーカルのタク、今から来ますよ?」

A「えっ?!」
神宮寺「えっ?!」

2人で同じような声を出し驚いていると、

岸「えっ?!何?どうかしたの?えっ?」

岸君がやって来て、
驚いている。

トレーナー「あっ、ほら。そこ。」

そして、
トレーナーさんの視線を辿ると…

A「…本当だ。ど、どうしよう…」

トレーナーさんと話しながら、
ストレッチをしているタクがいた。

神宮寺「マジだ…ヤバイ。…よし!行くよ!Aさん。」

岸「何?どこ行くの?ねぇ、何?えっ?何?」

A「む、無理!ムリ、ムリ、ムリ!」

話がわからず、何?を連発する岸君と、
半泣きで無理を連発する私。
その騒がしい様子にタクがこっちを向いた。
そして、

トレーナー「タクー!ちょっとだけこっちにいい?」

嘘でしょ?
やめてください…

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作者名:ひろみ | 作成日時:2020年2月2日 10時

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