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紫耀side 話 ページ43

紫耀「潤君、Aとの事、秘密にしてもらえますか?」

松本「当たり前じゃん。誰にも言わないよ。」

紫耀「ありがとうございます。」

松本「でもさー。そっかー、へー。ふーん。笑」

俺を見ながら、またニヤニヤする潤君。

紫耀「どうしたんですか?」

松本「いや、身近な所でそんな恋愛が繰り広げられてたとはねー。」

紫耀「なんかすみません。」

松本「いや、全然いいんだけど、いいんだけどさ、俺は心配だなー。」

紫耀「心配?何でですか?」

松本「紫耀のその歳でそんな恋愛経験しちゃったらさ?この先の恋愛が結構キツいんじゃないかって思って。」

紫耀「Aが最後の人なんで大丈夫です。」

松本「そっか。まぁ、そう言うか今は。あー、何かある人の話思い出したんだけど。」

紫耀「話、ですか?」

松本「うん。先輩なんだけど、その人も紫耀みたいに好きで好きで堪らない彼女が出来たんだって。それこそ身を滅ぼすような、そのくらい彼女にハマったらしくて。で、その彼女ともっと一緒にいたくて、仕事も行きたくないって思ったり、自由がないこの仕事も彼女の為に辞めようと考えたぐらいだったらしいんだよ。」

紫耀「分かります。」

松本「分かっちゃうんだ。それはやっぱり困ったな。」

紫耀「それくらい好きなんですもん。みんなそうなりますって。それで、どうされたんですか?その先輩さん。」

松本「別れた。正確には先輩のほうから彼女さんを振ったって。」

紫耀「えっ?何でですか?」

松本「仕事を取ったって事だよ。メンバーやファン、スタッフさん、大事な人を裏切れないだろ?好きすぎて、そんな大事な事も見えなくなって、考えられないなら、もう離れるしかないって思ったらしいよ。まぁ、そんな人もいるって事。」

紫耀「……。」

俺は握っていたグラスのお酒を一気に飲み干した。
一気に酔いが回っていく。

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作者名:ひろみ | 作成日時:2019年11月24日 0時

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