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神宮寺side 思う事 ページ38

最近思う事がある。

紫耀とAさんって、
もしかして上手くいってないんじゃないかって…
だからと言って、
どうにかしようとかは思ってないんだけど。

Aさんをいつも目で追っているから、
少しの変化でも分かるんだ。
普段通りにしてるつもりなんだろうけど、
いつもにも増して、
紫耀とは距離を取ってるし、
それに何だか少し痩せたような気がする。
時間があると、
よく空を見上げてる後ろ姿を見かけるようになった。
本当にその横顔が悲しそうで、
儚げで、
抱き締めたいって何度も思って、
堪えて、
その繰り返し。

紫耀だって、
溜め息をついて、
機嫌が悪いのか、
口数が少ない。

きっと2人に何かあったのだろう…
気になるし、
知りたいけど、
俺は部外者な訳で…

そんな時に、
Aさんが迎えに来てくれるってなった。

おはようと挨拶を交わすだけで、
笑顔を向けてくれるだけで、
こんなにも嬉しいんだ。
俺はこんな事にでも嬉しくて、
元気がでるってのに、
紫耀は何で、
Aさんにこんな顔させるんだろう?

トレーニング中、
そんな事を思いながら、
目ではAさんを追い、
見つめた。

Aさんが休憩してるのが分かって、
近付き隣に座った。
ポニーテールにしたAさんが新鮮で、
ドキドキする。

でも、
やっぱりAさんはAさんだな…
空を見上げて、
俺の話になんか興味もなさそうだし、
本当に敵わないよ…
でも、
そんな所が堪らなく好きなんだよな…
本当に不思議な空気感を纏った人なんだ。

変わらないでと言ったら、
見上げていた空から、
視線がゆっくりと俺に向いた…

ドキッと高鳴る胸。
Aさんに見つめられるだけで、
こんなにも心ごと囚われてしまうんだ。

でも、
気付いてしまった。
きっとAさんは、
紫耀のために自分を変えたいって思ってるって事。
それが、
2人が上手くいってない何かに繋がってるんだって。

Aさんが好きなあの歌のボーカルの人に会えるといいね。
少しだけ元気になってくれたから良かったけど、
なんだろう…
ボーカルの人に嫉妬しちゃうな。
カッコイイし、
歌も上手いし、
何よりAさんの中に、
ここまで入り込めるその人に。
その歌に。
その声に。
俺が嫉妬するなんて、
おかしいのは承知の上なんだけどね。

紫耀side 最近→←同じジムの人



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作者名:ひろみ | 作成日時:2019年11月24日 0時

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