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わ ページ3
その日はずいぶん平凡で、突然にやってきた。
〈時の政府の者です〉
〈残念ながら、貴女のお兄様は…〉
言い辛そうに言葉を区切ると、その男性は一息で言った。
〈殉職されました…非常にご立派な最期でした〉
あぁ、私の最後の家族も、もう居ないんだ。
兄様は死んだのか。
みんな、私を置いて逝くのね。
〈そこで、なのですが…〉
〈妹様も、審神者になってみませんか？〉
兄様の遺言。
《叶も審神者になれば、家族が出来るよ。
強い家族だからさ、置いて逝かれないよ》
兄様は置いて逝った。
私は、何時も兄様の後ろにいた。
どんな時も。
格好良くて、何でも出来る兄様の事、尊敬していた。
私は、何も出来なかった。
兄様が死ぬ時も、側に居られなかった。
「…やります」
「審神者になります」
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作者名：スヴィエトゥ | 作成日時：2019年11月23日 8時
