異能特務課の道化師少女【ハイキュー×文スト】 (ページ8)

今日:1 hit、昨日:9 hit、合計:25,410 hit

六頁目朝日奈side ページ8

「意外とってなんだ」

国木田君が不思議そうに聞いてくる。

「いやほら、屋上って人が飛び降りたりするじゃないですか」

子供は無邪気に人を殺す。

大人は必死に生きようとするのに。

「だから血塗れなのかなーと思いまして」

「そんな状態だったら閉鎖するだろうが」

「あぁ……確かに」

「はぁ…」

眉間に皺が寄っている。すこし…否、相当お疲れなのだろう。

「溜息ばかりついてると禿げますよ」

少し、からかってみよう。

「何！？」

「嘘ですけど」

「貴様…ッ」

眉間に皺を寄せている。

…顔は良いから、理想理想云わなければモテそうなのに。

「ますます太宰に似てきたな…」

「あの包帯無駄遣い装置と一緒に、しないでくれません？」

って雑談しに来たんじゃなかった。

国木田君に問い詰めていかなきゃ。

「何で貴方が此処に居るんです？」

「無理やり話を戻したな」

「質問に答えてください」

「…依頼だからだ」

依頼ねぇ……？

探偵社の依頼は偶に訳が分からないから危険だ。

「誰の、何の依頼ですか」

「貴様に答える＿＿」

国木田君に更に、問い詰めようとした瞬間だった。

数人の身長の高い高校生達(クソガキ共)が入ってきた。

「先輩。早くしないと昼休み終わりますよ」

「ちょっ待って…早いよ！国見ちゃん」

「るせぇ及川。さっさと上がれ」

「岩ちゃんが酷い！！」

「あれ。朝日奈じゃねぇか」

あれ。じゃないよせっかくここからが、いい所だったのに。

「…先程ぶりですね。岩泉くん」

そんな事は言わずに普通に話しかける。

国木田君、そんな引いた目で見ないでよ。

私だってやりたくてやってる訳じゃないんだからさ。

「……誰？」

鰹節みたいな髪型をした顔立ちの良い青年が、先程の岩泉君に見せていた顔から一転。

警戒するような目でこちらを見る。

「初めまして。本日から此処の高校で暮らす、朝日奈と云います」

私がそう言うとまるで太宰＿女の子が好みそうな笑みを浮かべてくる。

あぁ。及川ってこの子のことか。

…危ない子だなぁ。まだまだ若い。

資料にあった通りだ。

警告の意味を込めて私は彼等に対しわざと(・・・)冷たい＿感情の籠らない目で笑う。

「＿以後お見知りおきを(人の領分に踏み込むなよ?)」