検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:145,319 hit

俺の、 しんご ページ28

気がついたらきみの腕のなかにいた。

「ん。起きてもうたか?体、大丈夫?」

優しい声。涙混じりの。

「大丈夫やで。きみ、どうしたん?」
「・・・ごめんな、無理させた」
「ええねん。きみやったら何されてもええ」
「そんなこと言うたらアカンよ」
「ホンマやもん。俺にはきみだけやから」
「おん。ごめんな」

きみの体が震えてる。

「泣かんで」
「んー。俺、アホやんな」
「そんなこと、ない」

もしこれがきみのスキャンダルやったら。
どんなに信じていたとしても
同じようにやりきれない思いをぶつけていたと思う。
愛してるからこそ、や。

ポロポロと涙流すきみ。
俺の前では滅多に泣くことなんてないのに。
でも、どんな感情でも見せてくれるのが嬉しい。
俺しか知らないきみ。

ぎゅっと抱きしめて触れるだけのキスしたら

「ありがと」

ってキスを返してくれた。

柔らかなくちびる。
何度も啄む。
慈しむように。

ふわふわと沸き上がってくる欲望。

「きみ、欲しくなってきた」
「俺も。ええの?」
「ん。して」

あちこちに触れるきみのくちびる。
優しくてもどかしい。
体を滑る舌。
ゆるゆるとした快感。

ふはぁっ

洩れる息もさっきとは違う穏やかさ。

起き上がったお互いに手を伸ばして
ゆっくりと擦りあう。

んん、、はぁ

きみの甘い息に酔ってしまいそう。

「いれてええ?」
「ん。俺も、もぉ欲しい」

1度めで解されたそこ。
容易く埋め込まれて
奥の奥まできみでいっぱいになる。
ゆっくりと動くきみの腰。
じわじわと込み上げてくる。

「気持ち、ええ、、、」
「信五のナカ、あっつくてキツい」
「腰動いてるなぁ、、、信五もええの?」

耳朶かじりながら囁く声にも
洩れる息でしか応えられない。

シンとした部屋に吐息だけが落ちていく。
濃密な空気が甘く色づいていく。
きみの腕のなかで俺は溺れてるみたい。
なんもいらん。
きみ以外なんも。
このまま繋がっていられればええのに。

なぁ、きみ。
このまんま、命が尽きたらええのになぁ。
おまえと繋がったまま腕のなかで。
同時に、さ。

こんなこと考えてる俺もおるんやで。
アホやろ?

もう少しこのまんま。
焦れたまま繋がっていさせて。

きみのリズムが早くなるまで。

おれの、きみ。

トクベツ しんご1→←俺の、 きみたか



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (93 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
239人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

cayochi(プロフ) - ウメちゃんさん» ありがとうございます。楽しみにしてくださる方がいるなんて、本当に幸せです! (2019年3月28日 23時) (レス) id: e43f968c2a (このIDを非表示/違反報告)
ウメちゃん(プロフ) - ぜひ、まだまだ続けてください!楽しみで仕方がないので(*´∇`*) (2019年3月27日 17時) (レス) id: 222b67b008 (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - じゅんじゅさん» コメントありがとうございます。私昔からあの曲大好きだったので、どうしてもどこかでお話に使いたくなりまして。番組でしみじみ聞いていた横山さんに昔の恋を思い出してモもらいました(笑) (2019年3月12日 1時) (レス) id: e43f968c2a (このIDを非表示/違反報告)
じゅんじゅ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみに読ませていただいています。大江千里さんのRainですね。あの曲を思い出しながらもう一度読ませていただきました。 (2019年3月11日 2時) (レス) id: fea29e1eac (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» ふふふ。私も気になります(笑)雛ちゃん、本当に誉めて伸ばすのが上手!みんな雛ちゃんから誉められるとめっちゃ嬉しそうですし。ついつい余計なこと言っちゃいますよねぇ。雛ちゃん見習わなきゃ!ですね。 (2019年2月25日 15時) (レス) id: e43f968c2a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:cayochi | 作成日時:2018年12月31日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。