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残り香 たつ1 ページ31

「ただいま」

リビングのドア開けたら
漂う煙草の香り。

「んー。おかえり」

ヘッドフォン外して隆平が振り向く。

テーブルには楽譜と鉛筆。
冷めてしまったであろう飲みかけのカフェオレ。
灰皿には吸い殻が少々。

ベース抱えて何やら音楽と格闘してたらしい。

「腹は?」
「んー。ちょっとなんか食べたいかも」
「手ぇ洗ってき?パスタでええ?」
「おん。ありがとぉ」

ささっと片付けて立ち上がる
少し痩せた白いシャツの背中。

最近、キレイになった。

キレイってなんか変やけど
大人になった、かな。

捲った袖から覗く手首。
煙草を挟む指先。
揃いのリング。

思わず見惚れてた。

「どしたん?」

動かない俺にふんわり笑ってる。

「俺のオクサマ、別嬪さんやな思うて」
「んふふ、なに言うてますの」

くるんと向き変えてキッチンへと向かうところを
思わず抱き止めた。

「なぁにぃ」

拒絶じゃなく照れた声。

「パスタよりりゅぅ欲しい」

むくむくと沸き上がってきた欲求。

「コートくらい脱いでから、ね」

するん、と俺のコートを脱がして
ソファに放り投げる。
ちゅっとキスをくれたのは
ええよ、ってことやんな。

ぎゅっと抱きしめると
自分と同じ匂いがする。
だけど、隆平の方が少し甘いのはなんでやろ。

煙草と香水。

どちらとも揃いにさせるなんて
俺もなかなかやなぁと呆れてしまう。
マーキングやんな、これ。

自分の嫉妬深さを嗅覚で思い知らされる。

この子はどこにも行かへんのに。
なんでか急に不安になる。
一緒に暮らしてても「わからないこと」が多すぎるから。
そこが魅力なんやけど、な。
しかも妙にモテんねん。
誕生日には山ほどプレゼント抱えて帰ってきた。
男からも女からも。

それが益々俺をヤキモチ妬きにする。
失う怖さ。
怖くて怖くて探るから
おかえりのキスが次第に深くなっていく。

「なぁ、ベッドがええ?ここがええ?」

ムードもへったくれもない俺。
ただひたすら欲しい。

「その前にお風呂入らせて」
「じゃ、一緒に入ろ」
「ええよ。じゃぁ沸かしてる間に・・・」
「ん。沸かしてる間はくっついてたい」
「ごはん、ええの?」
「ええわ、りゅぅ離れんといて」

しゃぁないなぁ。
ふふふ、と笑って手をひいて
帰ってきたばかりの冷えた俺を
まんまるなコタツにいれた。

「すぐやから。待ってて。な」

うちのオクサマは俺を宥めるのが上手い。
オデコにキスを落としてバスルームへと消えていく。

残り香 たつ2→←Fragrant orang たつ



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作品ジャンル:恋愛
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cayochi(プロフ) - さやさん» んふふ。大活躍! (11月27日 22時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - やっぱりコタツ買って正解でしたね^ ^ (11月27日 22時) (レス) id: 806d5009ef (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» 着てますよ?たぶん。たぶんですけどね。風邪ひきますからね。たぶん (11月27日 16時) (レス) id: 2aa731405a (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - めろんぱんさん» え?ほら、コタツで寝落ちすると体痛くなるじゃないですかぁ (11月27日 16時) (レス) id: 2aa731405a (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆーきゃん(プロフ) - こたつの中は裸でしょうか…?気がかりです (11月27日 16時) (レス) id: 9b0edcc515 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:cayochi    | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年8月17日 10時

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