悪役令嬢、悪役辞めます

…… ページ13

教室に帰ると、教室はまだ騒然としていた。

ラッダァ先生が必死に落ち着けようとしているが、全然静まっていない。

しかも、私が帰ってきたことによりさらにうるさくなった。

「帰ってきたわ……、怪我治ったのかしら」

「なんでガオナァ様と」

「…きっと誘惑したのよ」

謂れの無いことをこそこそと……。

後で覚えとけよ()

まあ、何もしないけどさ。

教室のそんな様子をじっと見ていると、入り口から誰かが入ってきた。

それによって教室にいる女子が全員黄色い悲鳴を上げる。

いちいちうるさいなぁ……なんて耳を塞ぎながら入り口を見れば、クライン・ロボロと……あれはトイフェル・シャオロンか。

その二人がいた。

トイフェル・シャオロンも攻略対象の一人。

もはや、攻略対象に会っても驚かなくなってきたわ。

二人はぐるりと教室を見回して言った。

ロ「寮の案内のことで来たんやけど……」

シャ「これはお取り込み中かな？」

ラ「ロボロ、シャオロン！ちょうど良かった。ランク測定は終わったからこのまま寮生を寮に連れていって欲しいんだよね〜」

ラッダァ先生はすがるように二人にそう言う。

さては、一人では収拾が付かなくなってたな。

助かった、という表情のラッダァ先生にロボロは頷くと、教室に響き渡る声で言った。

ロ「寮で生活する寮生は俺に着いてくるように！帰宅する生徒はシャオロンに着いていくように！」

わくわく！寮生活→←……

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