兎に囚われる (ページ7)

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兎に慌てるページ7

｢え、どうして･･･｣

Aは宇佐美を先程まで可愛いと思っていたのは事実だった。それを突然言い当てられ、思わず図星と取られても仕方ない動揺の声を出してしまった。

｢分かりますよ。だって、Aさんは僕のこと可愛いお人形さんみたいな目で見てますから。｣

｢あ、えとそれはその･･･｣

そして、宇佐美はまたAの耳元で囁く。今度は吐息が耳元にかかるくらい近い距離で。

｢僕だって男なんですからね･･･？｣

｢う、うぅ･･･｣

｢今度、僕のこと可愛いなんて思ったらお仕置きしちゃいますよ？｣

｢それはちょっと･･･｣

｢ふふ。冗談ですよ♪｣

そういって宇佐美は笑顔でAの向かいの席に戻った。

(な、なんなのこの人！こんな短時間で、ここまでからかう人は初めて･･･！で、でも嫌じゃないかも･･･いや、そんなわけ･･･もう、最悪ー！)

Aはこの胸が締め付けられるような、心臓がぎゅっと掴まれたような感覚にドギマギした。

(やっと僕のこと、男として意識してくれましたね･･･)

そんな慌てるAをみて宇佐美は、目を細め怪しく微笑んだ。